ビジネスでは、何でもいいからトップを狙え!・・・とよく言われます。
実際、どんな分野でも構わないので業界のトップの位置にいることは、企業の生き残りを考えたときにかなり有効です。
一つは、価格競争面で優位に立ち他者を誘導することができます。
トップが価格設定した水準に他社は引きずられます。
その他にもトップ企業には黙っていても注文が来る=売上が上がる・・・ということが起こりえます。
なぜか?
それは、顧客側に「業界トップの会社なら安心だ!」という刷り込みがされているからです。
もっと言うと、「業界トップの会社でダメだったらほかに頼んでもダメに決まっている」という刷り込みもあります。
これをもう少し細かく言うと、注文を出す側の顧客が法人である場合、そこで働く人もサラリーマンなので自己保身がいつも念頭にあります。
ここで言う自己保身とは、どの会社に発注しておけば一番自分の身が安泰でいられるか・・・ということです。
単純に価格の安いところに発注してそれでうまくいかなかったらアウト!です(=自分の責任問題になる)が、業界トップの会社に頼んでうまくいかなかったときだと自分のせいではなくその業界のせい・・・もともと無理があった・・・と言い訳ができます。
ちょっとナンセンスな話かもしれませんが、これがまかり通ってしまうのが日本のサラリーマン社会だと思います。
失敗したときの言い訳を考えておく、失敗の責任を自分以外の誰かに転嫁する・・・という道を選択するのがサラリーマンの習性です。
業界トップはなぜ業界トップでいられるのか?
一つの答えは、トップなるが故の看板や安心感で黙っていても需要が向こうからやってくるから・・・。
もちろん、いつも必ず!というわけではありませんが、こうした面があることは事実だと思います。
ただし、だからと言ってそこに胡坐(あぐら)をかいているといずれトップの座を奪われてしまいます。
したがって、トップと雖(いえど)も日々研鑽する姿勢はやはり大事なことだと思います。