マーケットや自社からお客さまが去っていく理由には、大きく3つの原因があります。
1.買った後にイヤな気持ちになった
→ どんなに自社商品に自信を持っていても、購入したお客さまが事後に満足をしなければ「良い商品」にはなり得ません。
商品自体はまあまあだったけど、よくよく考えてみたら値段ほどの価値はなかった・・・もっと他で安く買えることがわかった・・・というのもこの原因の類です。
特に表面的に巧みな宣伝広告で販売した商品は注意が必要で、よほどの満足感がなければその後のリピート顧客にはならないケースが多いと思います。
「イヤな気持ち」と言えば、もうひとつの側面があります。
それは、商品やサービスを提供する時の「接客態度」です。
店舗で直接あからさまに失礼な態度を取る人はまずいないとしても、たとえばメールでの返答が遅いとか、電話でのやり取りで言い訳が多いなどでは、お客さまは気分を悪くするのは当然です。
気をつけるべきは「自社」だけではなく、業務を委託している運送会社の態度が悪いとか、梱包が雑だとか、箱が凹んでいた・・・などというのもお客さまの気分を害する間接的要因になっている・・・ということです。
品質そのものよりも、商品に関わる人の態度による顧客流出のほうが、企業存続の面で考えても事態は深刻かもしれません。
2.需要がなくなった
→ 子ども服等は子どもの成長とともにサイズが合わなくなって着られなくなります。
受験勉強の参考書の類もその受験が終わればもう必要がなくなります。
需要が一時的なモノは、その需要がなくなると簡単にお客さまは離れていきます。
3.突発的に関係が遮断されたとき
→ 引っ越しをすることになったとか、死亡・入院・病気等で、物理的/理論的に買えなくなってしまった・・・という「関係性の遮断」による場合もお客さまが去っていく理由の一つです。
2と3の場合は仕方がない・・・と判断し、1のケースをいかにして防ぐかが大事だと思います。
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よく「お客さまの立場になって考える」・・・と言います。
しかしながら、多くの人・会社はお客さまの立場になったつもりで、実際は自分中心の考えから抜け出せずにいて、「お客さまが考えているであろうことを自分の頭で考えている」にすぎません。
そのため、悪気はないけども自社の都合を知らず知らずのうちに押し付けている・・・といった状態に陥っていると思います。
ここが落とし穴・・・ワナに該当する点です。
お客さまを気持ちよくさせることに意識を向け、「今」の購入の先にある「未来の購入」にまで長期的視野で物事すべてを視る姿勢が大切だと思います。