事業家は、商品の準備と同時に新規顧客の獲得に向けた行動を起こすことが大事です。
なぜなら「ビジネスはまず顧客ありき」であり、顧客なくしてビジネスは継続できないからです。
でも、「新規顧客の獲得の比重」は徐々に落としていく(下げていく)ということも頭の中に入れておかなければいけません。
ビジネスが軌道に乗ってくれば、「新規顧客の獲得」よりも「既存顧客の充実」に焦点を移していくことが大事になります。
どんなに頑張って獲得した新規顧客であっても、残念ながらその多くは「リピート顧客」にはなりません。
リピート顧客にならないということは、一度限りの顧客として去っていく・・・ということです。
これは非常にもったいないことです。
もし、そうした顧客のうちほんの数%の顧客がリピート顧客/常連客となってくれれば、どんなにビジネスがラクになることか・・・。
目先の売上を伸ばすため、事業家の多くは常に新規顧客を追い求めようとしますが、どこかでその意識を変えて「既存客をつなぎとめる」ことを考えることが大事です。
タダの事業家から「経営者」としての意識になるわけです。
ザルで水をすくうことはできませんし、穴の開いたバケツに水を張ることはできません。
水(=顧客)を溜め、離れていかないようにビジネスの方策を練ることが大切です。
どのタイミングで切り替えるのが良いかはビジネスモデルによっても違いますし、経営者の意図する目的によっても変わってきます。
大事なのは、「新規顧客優先の時期と既存顧客優先の時期があること」を認識し、「それがいつなのかは経営者自身で決める」ということを自覚しておくことだと思います。