「事業年度」という名の暴君から経営者はいかにして逃げるか?

銀行や株主が、1年より半年・・・半年よりも3ヶ月(=四半期)といった短期の業績を求めたがるようになったのは、割と最近の話です。

昔は「中間決算と本決算」だけだったのが、十数年ほど前から「四半期決算」という3ヶ月ごとの決算を経営者は求められるようになりました。

そのため、経営者は将来を見据えた経営をしにくくなり、どうしても短期利益を求める経営に走ってしまうようになりました。

銀行や株主には、自分の経営手腕を良く見せたい・・・という欲というか使命感を覚えるからです。

でも、経営というのはゴールのないマラソンみたいなもので、本来短期決戦で決着がつくものではありません。

それにもかかわらず、銀行や株主や機関投資家たちが10キロごと・・・1キロごと・・・500mごとのタイムを気にするので、経営者自身もそうならざるを得なくなくなった・・・といった感じです。

そこに一種の弊害があり、本来やるべき経営ができなくなって経営が短期で躓いてしまう恐れが生じます。

会社は継続してこその「会社」です。

継続できなければ意味がありません。

ビジネスの中には1年で逡巡するものもあれば、3年・・・5年・・・10年で逡巡するものもあると思います。

それなのに、今の会計ではすべてを一緒くたにして四半期ごと・・・1年単位で区切って業績を計算することを求めています。

短期で利益の推移を求めすぎると、どこかでしわ寄せが出てきます。

それが「拙速な経営」を助長することになり、延いては健全な会社経営の足を引っ張ってしまうことにつながるかもしれません。

「事業年度」という暴君からいかにして逃れる意思を持てるか?・・・これは経営者にとって心の隅に置いておかなければけない大切な発想の一つだと思います。

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澤井豊オフィス澤井 代表

投稿者プロフィール

1964年、富山県生まれ。大学卒業後、大手株式専門証券株式会社に入社。学習塾を運営する未上場会社に転職後、会社を東証2部上場および東証1部上場に導く。人事・財務・IR・総務の経営リーダーとしてM&A、会社分割、グループ経営移行を行い、社員研修においては延べ1万人以上に実施。ライフプランに沿って経済的自由を得た後、会社を50歳にて退職。

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