
企業の商品開発においては、いわゆる先駆者=先発組とその後を追いかける後発組がいます。
先駆者は偉大です。
なぜなら、誰も仕掛けなかったことを仕掛け、そして誰も成し遂げなかったことを成し遂げるからです。
後発組は、うがった見方をすれば先駆者(先発組)の動向を見定め、うまくいっているならマネをして追いかけ、うまくいっていないなら何も着手しないという選択をすることができます。
ある意味ではかなりリスクが軽減されたスタートを切ることができるわけです。
先発組の場合、商品開発・販売後にもし顧客から苦情を言われたならそれに合わせて商品を改善することが次の基本姿勢となります。
これが後発組になると、そもそも顧客が望む次の段階の理想レベルは何なのか?から入ることが可能なので、最初から予想される苦情等を排除することができます。
そういう意味でも後発組のほうがリスクが少なくて済みます。
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昔、今のパナソニックがまだ「松下電器産業」という社名だったころ、皮肉にも松下(まつした)は「マネした」と揶揄されるほど、他社の商品が世に出まわってからその後を追随して商品を世に送り出していた・・・と言われています。
いわば「二番煎じ」の形で商品販売をしていたわけです。
ビジネスでは常識的なやり方であり、決して悪いことでも恥ずべきことでもありません。
良い・悪いではなく、それが一つの戦略であり、戦略であるからには「一番手よりももっと良い商品を提供する」という意識が強く盛り込まれていたのだろうと思います。
そんな時代の経営者だった松下幸之助さんの逸話にこんなのがあります。
つまらなそうに電球磨きをしている従業員に幸之助さんはこう語りかけます。
「君、ええ仕事してるな〜」
従業員は、「えっ、毎日、電球を磨くだけの退屈な仕事ですよ。」と。
それに対して幸之助さんは
「本を読んで勉強してる子どもらが夜、暗くなって文字が読めなくなる・・・。
そこであんたが磨いた電球をつけるんや。
するとあんたの磨いた電球のおかげで夜も勉強できるというわけや。
あんたが磨いているのはただの電球やない。
あんたは子どもたちの夢を磨いているんや!」
びっくりしている従業員に幸之助さんはさらにこう続けます。
「モノ作りは、モノを作ったらあかん。
その先にある笑顔を作るんや・・・」と。
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「つまらない仕事」があるのではなく、「つまらない見方をして、つまらない仕事だと意味づけをしているだけ」です。
どんな仕事においても同じことが言えます。
モノ作りに携わる人は、モノではなくその先の○○をつくる・・・と発想するのが良いと思います。
○○に入る言葉は、各人が考えて決めればいいことです。
上記の例で松下幸之助さんが言っていたのは「笑顔」でしたが、それ以外にも答えはいくつもあると思います。
モノ作りに携わる人だけでなく、サービス業に携わる人だって同じように捉えることができます。
そうすると百人百様のポジティブな志向が生まれてきます。
サラリーマンはこうした発想を自分の仕事や業種に当てはめて、自分(自分の会社)は「何を作っているのか/提供しているのか?」を考え、改めて仕事の張り合いが出てくるように意識すると良いと思います。