「福袋」と言えば、正月/年始の代名詞みたいなもので、私も20代のころはよく買いに行きました。
価値観は人によって異なりますが、あの「何が入っているかわからないワクワク感」と、多少なりとも「金額以上の品が入っているというお得感」に魅かれたものです。
歳を重ねていくと、次第にその興味も薄れ、ワクワク感やお得感よりも「買っても使わない、必要ではないというムダ感」のほうが強くなって、最近ではもう買わなくなりました。
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ビジネスの観点でとらえるなら、「単純に値段が安い」という商品・サービスが必ずしも「お得感がある」にはつながりません。
お客さまから見て「価値がある!」と思ってもらえなければいけないわけです。
そして、「価値がある→お得感があってこの値段なら安い」・・・と思ってもらえると購買につながり、福袋で言えば購買したお客さまが家に帰って袋を開け実際に商品を手にしたとき、「本当にお得だった!」と思ってもらえると次は福袋でなくてもそのお店のリピート購入につながる可能性大です。
もし、福袋に「売れ残りの商品」を詰め込んだだけだとすると、お客さまの満足感を得られずにその年のその店の商品は売れなくなるかもしれません。
反対に「価値ある商品」を多数入れた福袋であれば、その年のその店の売上は伸びるかもしれません。
お店側にとって言えば、「何のために福袋を売るのか?」・・・という「目的を明確にすること」が大切です。
お客さまから見て価値があり、福袋購入後もこのお店で買いたい・・・と思ってもらえることが大切だと思います。
福袋を「ゴミ袋」にしてはいけないですね。
本当の意味での「福袋」にして、その年の売上を伸ばすきっかけとして、年の初めに一つの勝負をかけることが「福袋販売」の妙味だと思います。
価値の高い商品を混入し、ついでに若干の売れ残り商品もいくつか入れてボリューム感のある安い福袋でお客さまにまさに「福」をもたらすようにしていくのが良い姿勢だと思います。