コロナ禍において多くのお店では人手余りという状況に陥り、中にはアルバイトやパートに泣く泣く辞めてもらった・・・というところもあったと思います。
コロナ禍が落ち着き経済活動が徐々に戻りつつある今、今度は人手余りから「人手不足」という状況でお店の経営者はまた苦しむことになっています。
往復ビンタを浴びせられたようなもので、何とも痛ましい経営状況かもしれません。
短期間に様相がコロコロ変わることは滅多にないことですが、でも、世の中の動きは常に流動的で、経営者にはその変化に適応して生き抜いていく舵取りが求められます。
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人材を採用しようとするとき、一般的に多くの会社では「応募者に履歴書を求める」文化が日本にはあります。
そして、その履歴書を見ながら採用面接を行なうわけですが、面接官という仕事はもともと臨時で行なっているだけの一時的業務であることが多いため、ほとんどの面接官は「採用面接に関して素人レベル」です。
履歴書を読み解くだけのスキルもなく、単なる自己流のやり方で何となく履歴書を見ながらの質問タイムが面接時間となっています。
そんな面接官が面接して採用を決定した人材が優秀かどうかなんて眉唾ものですし、実際、入社してから「見掛け倒しだった・・・」というケースはよくある話です。
優秀だ/素晴らしい!・・・と思って採用したのに、仕事をやらせたら全然大たいしたことがなかった・・・というパターンです。
稀に、この逆のパターン・・・すなわち「見かけ立ち」というケースがあります。
つまり、もともと期待していなかった/どうせ使えないだろうと思っていた・・・のに、仕事をさせたらとにかく仕事がどんどん進み、結果もきちんとついていくる優秀な人材だった・・・というパターンです。
経営者にとっては「うれしい誤算」です。
そんな社員が一人でもいると、経営はかなりラクになります。
これからの時代ではそんな「見かけ立ち」の人材を運よく手に入れるか、それとも、採用面接官の面接スキルを飛躍的に上昇させるかを訓練していかないと、経営は厳しくなるかもしれません。
前者は自分でコントロールできないことですから、必然的に意識すべきは後者のパターンとなります。
今後、人材はますます流動化していくことが予想されますから、そうした動いている人材の中から優秀な人をつかまえるためにも「採用面接スキルのアップ/訓練」は地道で目立たないことですがとても重要なことになっていくと思います。