ちょっと極端に言うと、腐りかけた食材をを食べるのにはかなりの勇気と注意が必要です。
食材にもよりますが腐りかけた(=腐敗し始めている)ものは人体にすぐに悪影響を及ぼしますし、後々のことを考えても決して良くはありません。
完全に腐ったものであれば臭いもひどいし、食べることはほぼ無理です。
食材を「人材」に置き換えて、企業内における人材の活性化・組織の発展に関しても同様のことが言えます。
どんな企業にもそうした腐った/腐りかけた社員が少なからず存在しているものです。
ただいるだけの社員で、いわゆる「人在」ですが、腐っているという意味では「人罪」と言えます。
人罪社員が増えていくと企業は内部から崩壊して、組織は自動的に分裂し、やがて倒産の憂き目にあいます。
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腐ったリンゴは他の食材と一緒にしてはいけない・・・とよく言われますが、これはその腐敗がどんどん感染していくからです。
他のフルーツなどなら一瞬のうちに食べられなくなる・・・ようなもので、これを企業に例えるならあっという間に倒産の危機を迎えることを意味します。
腐りかけたリンゴは小手先の処方で冷蔵庫で冷やすなどで当面をしのぐことはできますが、でも、結局は腐りかけたリンゴが元に戻ることはありません。
人罪が回復して人在となり人材となっていく可能性はゼロではありませんが、なかなかに厳しい確率だと思います(それでもゼロではないだけまだリンゴよりはマシですが・・・)。
リストラや経費削減をしてその場しのぎの策を施しても、腐った人罪を早く処分しなければ企業内の膿を吐きだすことはできません。
根本的なことを解決しないと企業は劣化していくだけです。
経営者は清濁併せ呑む姿勢が必要ですが、でも、かと言って組織内の腐った人罪をそのままに放置しておくことは許されない姿勢です。
時には断固としてそうした存在を否定するような態度と言動をはっきりと示し、経営者としての覚悟を従業員に見せることも重要だと思います。