組織の形態をとっている政党・会社などでは、共通目標の存在はとても重要です。
共通目標が無ければそもそもその組織の存在理由がなく、また、共通目標を否定する所属者がいれば排除することが必要です。
「共通目標を否定する所属者」はもはやその組織に属する意味がなく、他の組織に行くべきです。
また、共通目標以外にもたとえば「勧善懲悪」とか、「優勝劣敗」、「信賞必罰」などの概念も重要です。
こうしたことが規則等に明記されキチンと現場の運営で実践されている組織は強いですが、規則に明記されていても実践されていない/規則の明記もなく経営者に意識もない・・・という組織体は弱いです。
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昔、交流会などで出会った社長たちにこんな質問をしました。
Q. ヒト・モノ・カネの中で一番重要な経営資源は何ですか?
→ ほとんどの経営者が「ヒト(人)です」と答えました。
そこで改めて「それでは御社では実際の優先順位もヒトが一番になっているのですか?」と聞くと、多くの人はそこで固まってしまう/即答できない・・・でした。
中には「ヒトが一番後になってしまっているかも・・・」と自虐された経営者もいました。
これが多くの中小企業の実態なのかもしれません。
「ヒト」が最も重要な経営資源であると考えるなら、まずはそのヒトの活かし方を最優先に考えるべきです。
でも、言うは易し行なうは難し・・・です。
カネやモノに関しては投資を惜しまない経営者も、いざ、ヒトへの投資となると不思議と二の足を踏んでしまうようです。
これが創業期であれば仕方のないことかもしれません。
でも、ある程度事業が軌道に乗ってきた会社であれば、ヒトへの投資を優先的に考えていかないとその会社の未来は危ういものとなります。
一般的に経営資源といったときに口から出てくる言葉は「ヒト・モノ・カネ」の順です。
「カネ・モノ・ヒト」とは言いません。
「ヒト・モノ・カネ」の順番で言うからには、ヒトが最も重要な経営資源だと昔の人も考えていたのだと思います。
しかし、昨今の経営者の中には「ヒト」が重要だとわかってはいても手をつけられない・・・と自分で自分を慰めているような人も増えていたのかもしれません。
国際社会の中では経済競争に敗れる恐れ大です。
仕事を休止してまで社員教育をするなんて余裕はない・・・という気持ちもわかりますが、経営者の目線は常に「未来」に焦点を当てていることが大事です。
知識やスキルは盗んで身につけろ・・・などと昔のように乱暴なことを言う人は少ないと思いますが、口では言わないだけでそれと似たようなことを社員に押し付けている経営者は多いかもしれません。
放任主義にも近いような教育スタイルに陥らないように気をつけ、改めて経営資源の優先順位どおりに経営する覚悟と行動力を発揮することが求められつつあると思います。