
中国の諺に
「魚には水が見えない
鳥には空気が見えない
人間には自分が見えない」
というのがあります。
これは、「あまりに身近なものは大切なものであっても気づきにくい」という意味です。
「経営者が自分の会社を見えているようで見えていないことも多い」ことを言い表すことにちょうど良い言葉だと思います。
経営者・リーダーは、自社の組織において改善すべきこと・問題点がいくつもあることを知っています。
知っているけども、他のことに時間がとられることを言い訳にして、それら問題点の優先順位を下げ、あえて見て見ぬふりをして自分の意識から遠ざける・・・ことをしている人は経営者・リーダー失格です。
経営者・リーダーにとって良くないことの一つは「良くないと思っていることを放っておくこと」です。
よくないと分かっていながらその物事を放っておいたり、先送りしてしまったりする経営者は意外と多いものです。
特に「人の扱い」においてそうです。
問題社員・お荷物社員をそのままにして、その結果、他の優良社員のやる気を削いでいたり、優秀社員の社外流出を招いてしまうようでは本末転倒話になりかねません。
ある有名な経営コンサルタントは、「赤字の部門や赤字の元となっているものをすべて無くせば会社は黒字になるのが当たり前」と言っていました。
至極当たり前です。
ところが、経営者は見栄やプライドが邪魔をしているのか何なのかわかりませんが、何かと言い訳をして、その当たり前のことに手を付けようとしないのは何とも不思議です。
(手をつけられないからあえて外部からコンサルタントなどを招聘しているのに、それでも手をつけようとしないのは本当に不思議です)
言うまでもなくそういった会社は業績が芳しくありません。
翻って自分の人生に置き換えて言えば、個人の人生においても同様です。
自戒の意味を込めて、自分の考え方・行動を改める必要があるときは素直に改めるのが良いと思います。