ゴールは一つでも、そこに至る道は無数にあります。仕事でも、目標に到達するための方法は一つだけではなくて、いくつも方法があるハズだ・・・と考えることが大切です。
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会社でのこんな事例があります。
リーダーがある課題に対して、部下にこう指示します。
「いろいろ解決策を考えてその中で一番適切だと思う案を提出しなさい。
ただし条件として試行錯誤したことをすべてパソコン上で行って記録を残しておくように・・・」
締め切りを仮に一週間後とします。
一週間後、宿題をみんなやってきたという前提で、各人がみんなの前で発表します。
みんなの前で発表するので、一応評価点がつきます。
ここまでは普通なのですが、ここでちょっと意地悪なマネジメントを行います。
「この案に至るまでにいろいろ考えてボツにした案を3分以内にすべて提出しなさい」・・・と。
今回の解決策を考えるにあたって、どれだけのアイデアのメモやスケッチ、ノートなどを作ったのかを予告なしでいきなり提出させるわけです。
プリントアウトして机の上に出すと、人によってその枚数が全然違います。
多い人もいれば少ない人もいるわけです。机の上に出してみると一目瞭然でわかるのは、評価点が高かった人ほどその枚数は多いということです。
つまり、キチンとそれだけいろいろな方策を考え、練っていた証拠があるということです。結局、大事なのは「努力量の多さ」ということに落ち着きます。
事前にどれだけの努力をしたのか?もっと言えば、努力の仕方をわかっているか?・・・です。 自分の頭の中にインプットされている各種情報をつなぎ合わせて方策を考え、それを視覚化していくことで新たな気づきも得られます。
成果を出したければ、その成果につながる「努力の仕方」を知ることも大切です。
ちょっと意地悪なマネジメントといったのは、この解決案の提出は表向きの課題であって、リーダーが意図した本当の目的は「努力の大切さ、努力のやり方を知ってもらうこと」にあったからです。
他人が見ていないところでも、努力を積み重ねている姿勢、それを継続していく新たな努力が仕事でも何でも成果を出すためには重要だと思います。