小さい子どもに「何か」をさせたいとき、「○○君は△△ができるかな?」という言い方をすると、子どもは「うん、見てて!」とばかりにその△△をやってくれるものです。
見て~ほら、できるよ!・・・といった感じです。
また、そのときに大人が笑顔で十分褒めてあげると子どもは自信を持ちますし、次もやろう・・・という気持ちになります。
強制的に何かをさせるより、子どもには自発的に行動することを覚えさせるほうがベターだと思います。
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イヤな話ですが、最近ではレストランなどで予約を入れておきながら、いきなり当日にドタキャンするとか、そもそもキャンセルの連絡もしないという迷惑な輩が増えていると言われています。
倫理観が乏しいというか、お店の損失を顧みないというか、マナー知らずというか、何とも嘆かわしいことです。
→ 人から聞いた話ですが、あるレストランでは、予約時の応対話法をちょっとだけ変更したところ、ドタキャンになる確率が減ったそうです。
どんな応対話法なのか?
それまでは予約を受けるときに「キャンセルされる時はお電話をください」と言っていたのを、少し変えて「キャンセルされる時はお電話をいただけますか?」・・・と変えたそうです。
言葉面だけを見れば「ください」を「いただけますか?」に変えただけ・・・です。
でも、たったそれだけでドタキャン率が30%から10%に減ったとか!
それまでの話法は、行ってみればお店側からの一方通行で、「~してください」という依頼調でした。
言われたほうは、一方通行で言われただけなので「約束をした」とまでは強く思っていない恐れがあります。
その結果、キャンセルの電話をしなくても「約束を破った」という気持ちにはあまりならなかったのかもしれません。
「~してください」の依頼調から、「~していただけますか?」とお願い調に変えると、お願いされたほうとしては返事をしなければいけなくなり、会話がその段階で一方通行ではなくなります。
「お電話をいただけますか?
→ ハイ(わかりました)」・・・となり、約束をしたことになります。
自分自身が「ハイ」と返答をしたことが心の中のどこかに引っかかって、本当にキャンセルとなった場合には「電話をしなければ気持ち悪い・・・」という感情になったのだと分析できます。
約束を守らないと気持ち悪い・・・まあ、こういう感情になるのは「日本人」ならではのものかもしれませんが・・・。
人(相手)を動かすとき、相手と何らかの約束をすることが大事です。
約束をするには相手に「ハイ、わかりました」と言わせることがコツとなります。
小さな「ハイ」を相手に言ってもらうことで、相手の行動ベクトルが作動し始めます。
約束をすることで一種の「行動の縛り」が生まれます。
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ビジネスで何かのプロジェクトを進めるために他人の協力が必要だとします。
そういうときは、「協力してください」と依頼調で言うよりも、「協力してくれますか?」→ハイ/イイエで返答をもらうようにしたほうが後々有効かもしれません。
リーダーが部下に指示を出すときの5つのステップでも「依頼型」は「お願い型」の上位概念にあり、それだけ部下のほうがストレスを感じやすい(反感を持ちやすい)指示の仕方になります。
誘い型→提案型→お願い型→依頼型→命令型の順に強い指示の出し方となります。
相手に「ハイ」と言わせることで相手を動かす・・・というテクニックは、相手が真面目で誠実な人であればあるほど有効になると思います。