
同じ出来事・物事であっても、それを受け止める側の感情によって、その受け止め方には2面性があります。
たとえば、同じ行為をとらえてある人はそれを「勇気がある」と言い、別のある人は「無謀だ」と言ったりします。
同じようにある人は「慎重な行為だ」と言い、別の人は「弱気な行為だ」と言ったりします。
経営者の言動を「リーダーシップがある」と言う人もいれば「ワンマンだな」という人もいます。
これはすべて「まったく同じモノの、同じタイミングでの評価」が、それを受け取る側の意識の違いによって真逆にとらえられる例です。
「出来事はひとつ、とらえ方はさまざま」・・・です。
そして、多くの人は「自分と同じとらえ方をする人が多いと安堵し」、「自分と違うとらえ方をする人が多いと不安になる」ものです。
実際は、どちらが正しい・間違っているというわけではなく、単に「その人の立場や置かれている側の違い」や、「そのときの感情のあり方」によって左右されているだけの話です。
気温が20度という環境も、冬場であれば「暖かい」と感じられるものが、夏場であれば「涼しい」と感じられるようなものです。
自分と異なるとらえ方をする人がいるとき、頭ごなしにそれを否定したり非難したりするのではなく、一歩下がって冷静になって「その人がそう捉えるに至った過程」を検討・考慮するくらいの心の余裕をもって臨むと、自分の見識も徐々に広がっていくと思います。