国民年金保険料の「減額された保険料」と「未納」の関係

国民年金に加入している人の手元には、6月~7月くらいに日本年金機構から保険料納付に関する「領収(納付受託)通知書」が送られてきます。

国民年金保険料を納めるにあたっては全額を納めるのが原則ですが、家庭の収入が低いなど諸事情がある場合には、申請・審査を経て、4分の1免除とか4分の3免除といった「一部免除」の制度と、全額を免除するという「全額免除」の制度があります。

そして、一部免除・全額免除を受けた後でも、10年間は「追納」をすることで保険料を全額納めたことと同じにすることが可能です。

さて、送られてきた封書の中の書類には、

Q.保険料を免除された期間は年金額に計算されるの?

という項目があり、そこには

■ 「納付」、「全額免除・一部免除」等、「未納」の違いをご確認ください

と書かれています。

さらにそこを読みこんでいくと

(注2) 一部免除については、減額された保険料を納めないと「未納」と同等の扱いとなります。

と書かれています。

そのすぐ下には「保険料は追納することができます」と書かれています。

上記の文章を最初読んだとき、ちょっと違和感を覚えました。

そこで、もう一度ゆっくり、読み直しました。

→ 減額された保険料を納めないと「未納」と同等の扱いとなります

何回読んでもそう書かれています。

つまり、制度には「一部減額」という免除の制度があるけども、そのときに「減額された保険料」を納めない限り、扱いとしては「未納」と同じですよ・・・・・・ということです。

ここでいう「減額された保険料」をどう解釈するかがポイントです。

私は「減額された分の保険料」と解釈しましたので、えーっ?!そうなの?!と思い、今までの認識と違ったので、ちょっと考えてみました。

でも、何回文章を読んでもそうとしか解釈できないので、思い切って、近くの年金事務所に電話をかけて聞いてみました。

結論

「減額された保険料」というのは、もともとの保険料から減額された分を指すのではなく、「減額後のその人が支払うべき保険料のこと」だそうです。

これまた、えーっ?!です。

「減額された保険料」とは「減額後の保険料」だという意味だそうです。

書かれている文章のどこをどう理解したら、そういう解釈になるの???・・・と思いました。

たとえば、もともとの保険料が仮に16万円だとして、そこで何らかの家庭の事情があって4分の3の12万円を免除してもらって4万円の保険料を納めれば良い、
となったとします。

そうすると、普通は

減額された保険料 = 免除された12万円

減額後の支払うべき保険料 = 4万円

という解釈だと思います(少なくとも私はそう解釈します)

ところが、日本年金機構/年金事務所が言うには、それらは両方とも同じ意味で

減額された保険料 = 減額後の支払うべき保険料 = 4万円

だというわけです。

だから「減額された保険料を納めないと「未納」と同等の扱いとなります」というのは、減額後の納めるべき保険料を納めないと未納扱いになりますよ・・・という意味になるということのようです。

「納めるべき保険料を納めないと未納扱いになる」というのは筋が通っていて理解できます。

でも、やはり「減額された保険料」の解釈については一定の疑問が残るところです。

私が現役時代だったら、もしもそういう原稿を上げてきた部下がいたら、赤ペンを入れて「減額後の保険料」と直していると思います。

「減額された保険料」の「減額」は、削られたほうの意味だと理解するのが筋で、削られて残ったほうの意味だというのはかなりムリがあるような気がします。

私が世間からズレているのか?

それとも、年金機構がズレているのか?

まあ、細かいことでくどくどと書いてしまいましたが、「原稿チェック」は大事ですし、万人がそのとおりの真の意味で解釈できるような文章を心がけることを官公庁は率先して行なうべきだと思います。

そうしないと、官公庁は国民・民間とズレている・・・と言われ続けることになりかねないと思います。

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投稿者プロフィール

1964年、富山県生まれ。大学卒業後、大手株式専門証券株式会社に入社。学習塾を運営する未上場会社に転職後、会社を東証2部上場および東証1部上場に導く。人事・財務・IR・総務の経営リーダーとしてM&A、会社分割、グループ経営移行を行い、社員研修においては延べ1万人以上に実施。ライフプランに沿って経済的自由を得た後、会社を50歳にて退職。

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