昨年あたりから「老後破産」といったテーマを扱った雑誌やテレビ番組があって、世間の人々の不安感を煽っています。
まあ、確かに間違ってはいないと思いますし、早い段階でちょっと頭に知識等を入れておくことは大切です。
現在、日本全国で200万人以上もの高齢者が実質的破産状態にある・・・と推定されていると聞きました。
高齢者はお金持ち・・・というイメージがあったのですが、どうも2極化が進んでいるようで、3200万人以上いると言われている65歳以上の高齢者のおよそ16人に1人の割合で老後破産の状態にある・・・ことになります。
16人に一人・・・というのは、ちょっと怖い話です。
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年金不信/年金不安は、かなり前から叫ばれてきていますが、 「老後破産」というのは、年金をもらえる/もらえないのレベルを超えた深刻な問題かもしれません。
怖いのは、今現在の65歳以上の人よりも、今後毎年増えていく65歳の人たちのほうがより深刻になる・・・ということです。
私の世代(現55歳)も、年金に関しては既に「負け組」と言われていますし、私よりも下の世代はますます「負け組」の色が濃くなっていきます。
注目すべき点は、そうしたことが起きている一方で一部の富める者はさらに富んでいる・・・と言われていることです。
しっかりと現役時代に働き、かつ、その頃からリタイア後のことを踏まえて準備をしてきた人は、老後という時間を謳歌し、自由を満喫して、経済的にも余裕を持った生活を送っています。
しかも、面白いことに現役時代よりも得られる収入の総額が増えている・・・という人もいるくらいです。
そのため、周囲からも自分の内面からも変なプレッシャーを感じる事なく、毎日を楽しんで暮らせています。
そういう人にとって「老後」という時間は、一種の「頑張ってきた自分へのボーナスタイム」なのかもしれません。
中には、せっかくのこのボーナスタイムを「苦痛な時間/辛い時間」と認識する人もいるわけで、まさに「楽しい老後と楽しくない老後」の2極化が起きているように思えます。
キーワードは「経済的なゆとりの有無」です。
すなわち、「老後の収入」です。
老後というのは、すべての人に平等に訪れます。
お金持ちであれ、貧乏人であれ、公務員であれ、民間人であれ、基本的には65歳~70歳で皆に平等に訪れます。
しかし、「老後を迎えるまでの準備の仕方」で、どういう老後の時間を送れるか(楽しいか、それとも楽しくないか)が変わってくることを人は認識しておくことが大事だと思います。