銀行にお金を預けてもほとんど利息が付かない・・・ということは周知のとおりです。
実際、預けた金額が1年後にいくらになっているか確認してみると、そのあまりに低額な利息の金額に誰しも唖然とすると思います。
庶民にとって10万円や100万円は大金ですが、それを銀行に一年預けてもほとんど元金のままで、その利息だけで生活をすることはまずもってムリです。
ところが、大富豪のように数百億円レベルを預けられるようなパターンだと、その利息額だけで庶民の生活が成り立つくらいになります。
その銀行が潰れない(倒産しない)という前提付きの話ですが、資産家・大富豪にとっては「高い利回りより安全性のほうが重要」であり、たとえ低利率であっても自宅で保管するよりはマシ/他の金融商品に投資して原本割れを起こすよりはマシ・・・という観点で、最後は「銀行預金」となるようです。
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大富豪にとっては「安全性」を選ぶことが合理的判断であり、庶民にとっては「安全性よりも利回り」となるわけで、置かれている立場・境遇が違えば、導かれる結論もやはり異なってくるものです。
「置かれている立場・境遇が違えば、導かれる結論は異なるのが当然」という概念は、ビジネスやマネジメントでも重要なことです。
組織のリーダーはよくよく理解しておかなければいけないことの一つでもあります。
自分の価値観だけが正しく、他の人にそれを押し付ける・・・といった歪んだ発想をしている人は組織から嫌われます。
「相手の立場になって考えることが大事」とはよく言われることですが、世の中そうした発想ができない人が増えてきたような気もします(残念なことです)。
自分の立場と相手の立場をそれぞれよく理解・吟味できる力量を身につけ、円滑に業務を行なったり余裕をもって仕事ができるように図ることは大切なことだと思います。