自分で汗水流して貯めたお金で購入した車と、親が資金を出してくれて買った車とでは、その後の使い方(乗り方)や扱いに大きな差が出ると言われます。
車に限らず、どんなモノ・経験でもそうです。
自分が身銭を切って支払って得たモノと、タダ同然で手に入れたモノとでは、それに対する意識や執着心や愛着に大きな差が開きます。
各種セミナーや書籍や塾などでも、何某かの(できれば自分にとってちょっとは痛いと感じる)お金を使うからこそ、人は「損をしたくない/使ったお金以上の何かを手に入れよう」・・・と考えます。
タダだと真剣になりにくく、真剣になれないということは本気になれない、ということです。
「自分のお金を支払うからこそ損をしたくない」というのと、「自分のお金を支払わないことで損をしたくない(損を回避する)」というのは似て非なるものです。
表現は似ていますが、見えてくる世界がまったく異なるモノになります。
お金を使ったうえで「損をしたくない」と考えるのは、自己の拡大に繋がり、元を取りたい、もっと上手になりたい、もっと極めたい、もっと儲けたい、もっと○○したい・・・と思考が外に向かっていきます。
対して後者のお金を使わないという意味での「損をしたくない(回避したい)」の場合には、お金を支払っていないことで既に「損をしていない」状態をつくっていますから思考が内に向かっていてこれ以上何かを求めるという姿勢になりにくくなります。
そもそもお金を支払っていないのですから、相手に何かを強く要求できるわけでもありません。
このマインドが当たり前になると、意識が外に向かわなくなりキケンです。
挑戦心を失い、大きな願望を持てなくなり、予定調和的な結末しか起こらなくなったりします。
いわゆるボラティリティが小さい生き方になってしまうわけです。
この手の若者が増えつつあると、未来の日本の成長・発展は期待できなくなります。
お金は天下のまわりもの・・・というように、どんどん使って流通させていくことは大切だと思います。
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その国がどういう20代、30代を有しているかでその国の未来は方向づけられる・・・と言っても過言ではないと思います。
今から約170年前、日本に黒船が来航したとき、
勝海舟は31歳、
西郷隆盛は27歳、
吉田松陰は24歳、
坂本龍馬は19歳、
福沢諭吉は19歳、
大隈重信は17歳、
高杉晋作は15歳、
伊藤博文は13歳
だったそうです。
こうした若者たちが「日本の危機だ」と立ち上がったことで後々の開国・文化発展・経済成長につながったと言われています。
当時の若者たちのおかげで列強の属国とならず、独立国として今の日本が存在していると言えます。
当時も現在も「先が見えない/損をするかもしれない/うまくいかないかもしれない」・・・といったことに変わりはないと思います。
でも、だからといってそこから逃げたり、手を出すことをためらっていたら、ありきたりの道しか歩めなくなります。
小さくこぢんまりとまとまるのは老後になってからで良く、若いときはもっとバリバリと活躍する人生を求めるほうがベターだと思います。
話を戻しますが、タダだと自分が弱くなってしまうと気づき、お金を支払って何かを手に入れることを優先し、リスクを取りつつも自分を外の世界へ向けて成長させていく生き方を目指すと良いと思います。