故・稲盛和夫さんの言葉に
「反省をするということは、ともすれば利己で満たされがちな心を浄化しようとすることです。
反省を繰り返すことで自らを戒め、利己的な思いを少しでも抑えることができれば、心の中に人間が本来持っているはずの美しい利他の心が現れてくると考えています」
という言葉があります。
人は反省し、そこから学びを得て思考と行動を変えることで良き未来を築く道を歩むことができるようになります。
よく言われるように「他人と過去は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ」・・・です。
自分の力で変えられることだけに意識を集中し、自分の力で変えられないことは「無視するか」、あるいはそのまま「受け入れる」ことが大事です。
ところが多くの人は自分がコントロールできないことにあれこれ悩み、ストレスを抱えこんだり精神的に疲弊したりしてしまいます。
その一方で自分でコントロールできることなのにそれをおろそかにしがちです。
もったいないというか、ちぐはぐというか、何とも意味のない行動パターンです。
経済不況・・・増税・・・外交問題・・・国家戦争・・・年金問題・・・など、自分の力だけでは変えられない大きな問題に対してあれこれ悩んでも解決することはまずもってありません。
大げさに言うと、時間の無駄と感情の浪費です。
そうしたことよりも、日々の自分の小さな行動を反省する機会を持ち、そこから何かを学び、利己から利他の精神で行動することの是非を問いかけ、そして自分自身の思考回路と行動パターンを変化させていくことに尽力することのほうが大事のような気がします。
隗より始めよ・・・ではないですが、まずは自分の力で改善できるテーマや課題に焦点を絞って、人生をより良くすることに意識を向けたほうがベターだと思います。