人は「自分にないモノ」を探す傾向があり、それを手に入れることで幸せ感を感じようとします。
子どもがおもちゃを欲しがるのもこうしたことの一例です。
大人になって、ブランド品を欲しがったり、車を欲しがったり、恋人を欲しがったり、会社内で地位・権力を欲しがるのも一例だと思います。
そうやって「自分にないモノ」を自分で見つけ出し、それを獲得しようとする/挑戦する・・・という姿勢自体は良いことだと思います。
でも、それを手に入れられない状態が長く続くと、効果は反転してむしろ自分にとって良くないことになると思います。
「自分にないモノ」ばかりを列挙し、かつその状態が長く続くと、自分が不幸者に見えてきて劣等感に苛(さいな)まされるようになります。
自分は不幸だと思う人ほど「私にはあれがない」とか、「これができない」などと自分を責め、「自分にないものばかりに焦点をあてよう」とします。
そのワナに嵌らず、ちょっとでも不幸感を感じてきたら「いや、私にはあれがある/これもできる」といったように「自分にあるものに焦点を当てる」ようにすると良いと思います。
自分になかったものを手に入れるのも結局は「自分にあるものに焦点を当てることで幸せ感を感じる」わけですから、この本質的観点をもって日々をっ過ごすほうがベターだと思います。
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トランプでも麻雀でも、弱い人は配られたカードや牌が悪いと文句を言います。
強い人はその手駒をどのように活かせばゲームに勝つかを考え、途中で勝てない手だなと判断すればサッサとその勝負を捨てて次の勝負に臨む潔さを持っています。
「ない事」に焦点を当てるのを止め、「ある事」を活かすことを考える・・・という姿勢は大切です。
そう考えると、日本という平和な国で平和に暮らせている今の状態、毎日雨露をしのいで眠る家があって、寒さで凍える必要もなく、日々三食を食べられて、シャワーを好きなときに浴びられることなど、いろんなことが幸いなことだと気づき、自分がいかに幸せなのかを知ることにつながると思います。
生まれてきただけで私たちは恵まれていて、今生きているだけでたいへん素晴らしいことです。
良かったことを探す・・・「ある事」に感謝をして幸せの状態で行動を起こす・・・。
そうやって幸せの連鎖反応を起こせるとますます幸せになっていけるような気がします。