給料をもらって毎月の住宅ローンを返済しているうちは良いのですが、その肝心の給料をもらえなくなっても住宅ローンがまだ残っている・・・という事態を招くことはかなりキケンです。
家計破綻する恐れがあります。
給料をもらえなくなる・・・ということはたいていの場合は自分が定年退職したときですから年齢はほぼ70歳に近い頃だと推定できます。
そんな年齢になってまだ返済すべき住宅ローンを持っていることは、自分の人生を狂わす危険があるということを知っておくべきです。
預貯金と年金だけをあてにして生きるだけの選択肢しか無い生き方で、加えてそこに多額の支払いが乗ってくることは日々の生活に重圧をかけることになります。
老後は就労してもしなくても良い(生活が成り立つ)・・・といったライフスタイルを構築しておきたいところです。
少なくとも、「定年退職を迎えても(≒リタイアをして就労収入が途絶えても)家のローンなど借金が残っている」という状態だけは避けたいものです。
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日本では「マイホーム神話」がいまだ強く残っていて(←そのこと自体は悪くないのですが)、金融機関もあの手この手でサラリーマンにローンを組ませてマイホームの購入を勧めてきます。
住宅ローンも一種の借金ですから、元本と利息分の支払いが必要です。
借入期間が延びればその分、総額での利息分も増えることになります。
問題なのは購入時(住宅ローンを組む時)の年齢が徐々に上がってきていることです。
昔は60歳手前で完済するように組む(組まされる?)ことが通例でしたが、時代に変遷とともに今では70歳を超えてまで組むことも可能な時代です。
定年退職後に収入が年金だけ・・・という乏しい家計になっているのに、そこに多額の返済金が存在しているのはかなり厄介です。
そのせいか、親子2世代にわたる超長期ローンまで開発されてきています。
中には、住宅ローンは退職金でまとめて全額返済するから大丈夫・・・と高を括っている人もいますが、その退職金が間違いなくもらえる保証はどこにもありません。
仮にそれが可能であっても、住宅ローンを一気に完済したことで、その後の老後資金が枯渇するのもまた別の問題を引き起こします。
その時はその時で何とかなるだろう・・・などと思っていると、きっとその時になって慌てふためきます。
歳を重ねるごとに、医療費や介護費、冠婚葬祭費などがいろいろかかってきます。
住宅ローンを完済できる頃には、肝心の家のほうがボロボロになって価値がない状態・・・というのが通り相場です。
家の修繕費用もその頃には必要になっているかもしれません。
臨時支出に備えるべく、退職金はできるだけ残しておくことが安定した老後生活に求められます。
「退職後に住宅ローンが残ることは避ける」・・・と自分のライフプランを組んだ方がベターだと思います。