いったん脱サラをして独立・起業した人が再びサラリーマンとして働き始める・・・といった話はよくあることです。
独立・起業したにもかかわらず生計を立てるビジネスが軌道に乗らず、やがて収入も貯金も無くなってしまうと「再就職して給料をもらう」しか手段がなくなるからです。
ビジネスを新たに起業するとき、たいていの場合は手元にある程度の現金が必要です。
貯金がまったく無い状態だと、何をやろうとしてもうまくできません(リスクが大きすぎます)。
商品を仕入れることもできないし、やり方を教わろうにも受講費用を捻出できなければ誰からも何も教わることができません。
貯金がまったく無い人(しかも脱サラした状態の人)に融資してくれる銀行は一行もありません。
「銀行融資」は、残念ながら貯金ゼロの人向けの手法ではなく、予め十分な貯金がある人向けの手法です。
こうやって改めて考えてみると、「独立・起業」というのは完全に無一文の元・サラリーマンが挑戦できるものではなく、会社にサラリーマンとして勤務する「就労者」というステージである程度の貯金を蓄えた人が挑戦できる(すべき)ステージとも言えそうです。
まだ毎月の給料をもらえているうちに、少しづつでも貯金をしておくと良いと思います。
別に独立・起業をしなくても、将来の投資のための原資として役立ちます。
毎月の給料が安定的にもらえる立場にあるからこそ、サラリーマンは頭の片隅に独立後の想定と準備を整え、そのための原資を用意することをも忘れずに実行しておく・・・という考えが大切です。
定年退職やリストラや病気・ケガなどによって、いつか就労に終わりが来ます。
そのときに慌てふためることがないよう、サラリーマンは一つの必須事項として貯金をコツコツと行なっておくことが大事だと思います。