株式会社発祥と言えばインドであり、オランダ東インド会社(1602年)が今の株式会社の源になっていると言われます。
当時の日本は「安土桃山時代」が終わろうとしている時期で、徳川家康が江戸幕府を開く直前の時期です。
日本は士農工商・お殿様・・・インドでは株式会社・社長・・・という隔世があったことは、今更ながら驚きです。
・・・・・・・・・・・・
そんなインドには「怠け者は決算月になると慌てふためく」という言葉があるそうです。
古代インドでは、商売人の決算月は8月が多く、この時期になると商売人たちはお客さんのところへ行って売掛金をかき集めてた・・・とか。
当時の文化では、食料品でも、着るものでも、その都度現金で支払うのではなく、いわゆる「ツケ」払いにしておいて、ある時期になるとまとめて支払う・・・というものだったそうです。
それが多くの場合、8月だったわけです。
そこで、怠け者は8月になると支払いのために慌てふためく・・・ということになり、それを戒める言葉が上記の言葉です。
日本でも似たような風潮はあり、日本の場合は12月(年末)が商売人の決算月でした。
そのため、年末になると集金に来る商売人が多くなり、中には支払い切れずに夜逃げをする者もけっこういた・・・とか。
さしづめ、現代風に言うなら「クレジットカード払いでバンバン買い物をして、翌月(翌々月)の口座引き落としのときに残高不足で慌てふためく・・・」といった感じでしょうか。
何かを買う → 「すぐに支払うわけではないとしても、該当する現金を自分で「保全」しておいて、実際の支払いのときに慌てることのないように準備をしておく」・・・ということが大事です。
私がよく例として用いるのは「子どもが生まれたら15年後には高校受験、18年後には大学受験があるのは誰にでもわかること。
→ だから、その時になって学費のことで慌てふためくことにならないように子が誕生したときから学費の積立(用意)をして将来に備えておくことが大事」・・・といったことです。
それ以外でも、自分の結婚式に必要なお金をコツコツ用意しておく。
ケガ・病気で働けなくなった時のことを踏まえて、半年分の生活費を取り分けておく。
車を購入したら、次の新車購入時のことを考えて資金の準備を始める。
退職した後の生活費に困らないように収入の源泉を用意しておく。
・・・・・・などがあります。
決算月(=支払い時)になって慌てふためく「怠け者」にならないように、勤勉者の姿勢で経済的に困ることがない状態を維持したいものですね。