昔、海外に行ってスーパーで買い物をしたときにお札と小銭を出すとお釣りの計算がスッとできず戸惑う店員さんによく遭遇しました。
日本では当たり前のように計算できること(たとえば1550円の買い物で1千円札2枚と50円玉を出して500円玉のお釣りをもらうなど)が、外国では当たり前でない・・・と気づきました。
たとえば10ドル14セントの買い物をしたとき、20ドル札と14セントを出すと、店員さんは???という顔をして「14セントは出さなくて20ドル札だけどいいよ」といった感じです。
もっというと「なんで14セントを出すの?」・・・と訝しげにこっちを見ます。
結局20ドル札1枚を出すことでお釣り9ドル86セントをもらうわけですが、そのときに14セントを合わせて「ほら、これで10ドル札1枚になるでしょ~」と見せると、ビックリした顔で「You are so smart!」とか言われちゃいます。
外国の教育事情をどうこう言うつもりはありませんが、これって一種の「短期目線止まり」を意味していると思います。
つまり、「こうするとああなる」という少し長い未来のことが見えていない・・・ということです。
会社でも、一般職のサラリーマンには経営陣やリーダーが考えていること/想定していることが見えないために「なんでこんなことをやらせるの?」「どうしてこいういう仕組みになっているの?」と理解不能なことが多々あるかもしれません。
でも、実はそうしたことには深い(?)意味があって、一般職には理解できていないだけだったりします。
そうすることで業務がかなり効率化されるとか、効果がより期待できる・・・といったことがあるものです。
もちろん、何でもかんでもすべてがそうだとは言いませんが、世の中には「自分には理解できないだけで、実はこうすることが手っ取り早い/後々有効になる」ということがたくさん隠れています。
短期目線でしか物事を見られない人にはこれが理解できません。
長期目線で見ている人と短期目線で見ている人とでは見ている世界が違います。
謙虚な人であれば「自分には見えていないだけでこの人(相手)はもっと先を見ているのかもしれない・・・」と解釈することもありますが、謙虚さが欠けている人はこれができません。
そういう意味では、謙虚さはやはり大切ですし、また能力を高めて先々を見通し「こうすればああなる」という因果関係に気づけるようになることが大事だと思います。