1929年に起こった世界大恐慌ですが、このとき、アメリカの株式は下落してから元の株価に回復するまで約25年かかったそうです。
しかしながら、その間、粘り強く配当金を再投資して割安な株を買い増していた投資家は、市場平均が回復する25年の間に元の投資資金をおよそ4.4倍に増やした計算になる・・・そうです。
100万円を投資していたなら25年間で444万円になった(344万円の儲け)・・・ということです。
興味深いのは、ここで大恐慌が起こっていなかった場合に同様のこと(再投資)をしていても272万円にしかならなかった(172万円の儲け)という計算結果になる・・・ということです。
大恐慌あり → +344万円
大恐慌なし → +172万円
ということはその差はちょうど2倍の開きがあります。
何とも面白いですね。
今年、日経平均株価は約34年ぶりに新高値更新となりましたが、その後いったん大きく暴落し、株価の乱高下がありました。
バブル崩壊後、もはや日経平均が新高値を更新することはない・・・とも言われていましたが、それでもやはり「時間が解決」してくれたようです。
34年間待つことはなかなか難しいことですが、でも、約30年待つことを厭わず、それくらいの長期目線で投資することを意識していたなら、(今のところは)株式相場は怖くないと言えそうです。
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長期的に継続して株を買い続ける投資家にとっては相場の下落はむしろ歓迎すべき時間と言えるかもしれません。
株価下落をいたづらに恐れるのではなく、そうしたタイミングの時期を「割安に買えるチャンス」と捉えることが長期的な資産形成の鍵と言えます。
今では、コツコツ毎月定額の金額を機械的に買い付けにまわすやり方を「ドル・コスト投資法」と言って有効な投資術として広く認知されています。
この考え方を身につけることで、目の前の株価に一喜一憂することなく、たとえ株式相場の下落・暴落があったとしてもその下降局面の時間も楽しめる投資家になることができます。
初心者は株式を購入すると、その値動きが気になって毎日株価をチェックします。
確かにそうした行動も大切ですが、でも、そこは一つ意識を切り替えて最初の3年くらいは値動きを細かく見ないようにすると良いと思います。
「ドル・コスト投資法」を使って1年・・・3年・・・も経つと、「えっ!!」と驚くくらい益が増えているかもしれません。
ある程度は勉強してから始めることが肝要ですが、大事なのは「平常心を保つ」ことを忘れないことにあると思います。