以前、居酒屋で「2,000円の飲食をすれば、次回使える2,000円割引券」を発行しているところが会社の近くにありました。
考え方によっては、次回の2,000円の飲食がタダになる・・・・・・というもので、言い換えれば「実質無料」ということです。
この「実質」というところが何ともミソですが、こうした営業手法もけっこう有効だと思います。
ちょっと胡散臭いと言えばそうなのですが、消費者は「無料」という言葉に弱く、それがたとえ「実質」無料であっても、つい虜にされてしまいます。
この言葉には一種の魔法がかかっているような気がします。
「実質無料」というのは、「無料」とはちょっと意味が異なります。
無料は「その場でタダ」です。
実質無料は「トータル(総合)的に考えるとタダになると言えなくもない」・・・です。
実質無料は純然たる無料ではなく、あくまでもトータルで考えたら無料と同じ扱いになり得る・・・ということです。
ポイントカードを導入しているお店で買い物をしたとき、その買い物分のポイントを付ける・・・というのも実質無料です。
ラーメン店で餃子を注文すると、次回使える餃子無料券がついてくる・・・というのも、時と場合によっては実質無料となり得ます。
実質無料・・・というのは、その場では有料だけど、次回にその分だけ割引かれますよ・・・という時間差(タイムラグ)を設けさせることで消費者の金銭感覚をマヒさせる効果を持った言葉なのかもしれません。
使う側で言えば「営業テクニックの一つ」ですが、リピート客としてそのお店を利用することがないとしたらまったく意味のないモノとなりますので、そういう意味では注意が必要な言葉・・・ですね。