「歳を取ってからの住む場所がない」ということほど惨めなことはありません。
若いうちなら、一時的に住む場所がなくても若さゆえにどうにでもなりますが、年老いてからだとどうにでも・・・とはいきません。
いわゆる「若いうちからの賃借住まい・・・」というのは、一見すると良さそうに聞こえますが、その反面、もしもそこを退去せざるを得ない事態に高齢・不健康な状態になってから陥ると、改めて賃借をすることができるか?・・・という問題に直面します。
「安心度合い」という観点で言えば、やはり自分の所有する不動産があったほうがベターだと思います。
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さらに、不動産を所有する別の目的として「不動産投資」という概念があります。
老後・・・シニア世代にとって生きていくための収入源は主に「公的年金」です。
しかし、頼みの綱のその年金も徐々に支給額が減らされそう・・・徐々に支給開始年齢が遅くなりそう・・・という傾向があり、もっと困るのは「そもそも公的年金だけではとても生活していけない」という悩みです。
そのため、「貯金の取り崩し」という手法が一般的に用いられますが、貯金の額がいつまで持つか?という不安もありますし、多額の貯金をつくること自体が相当困難なことです。
また、株式の売買による値上がり益(キャピタルゲイン)を主目的にした投機を行なうことは、若いうちは別の収入源があるので大丈夫ですが、シニア層になっていくと株の売買で儲けることのリスクのほうが強まります。
その値上がりはたまたま実現したもので、今後も実現可能かどうかは誰にもわかりません。
生活費用を捻出するには株の売買による利益を当てにすることは不確実性が高すぎ
ます。
シニアのお金の不安を解消するために必要なのは、定期的なインカム収入だと思います。
定期的なインカム収入の確保こそが、シニアのお金の不安を解消するのに役立つものとなり得ます。
その点で言えば、不動産からの家賃収入であれば100%確実とは言えなくてもそれに近いだけの「定期的な収入」となります。
たとえば「今月10万円の家賃」が入ってくるとしたら、かなりの高確率で「来月も10万円の家賃」が期待できます。
安定した家賃収入があれば、入ってきたお金を今月使っても来月の家計面での不安などほとんどありません。
来月になれば、また同じだけの家賃収入が得られるからです。
毎月の安定した収入があるということは、年金と同じように当てにすることができる、ということです。
一般的には、「金融資産は真っ当だけど、不動産投資はいかがわしい」といった偏見が根強いかもしれません。
でも、だからこそ、その逆を行く人が先行者利益を享受することができると思います。