住宅ローンの返済が完了して自分の持ち家が完全に手元にあるサラリーマンであれば、会社を定年退職した後の生活に必要な金額は比較的計算しやすくなります。
住居にまつわる費用で必要なのは、固定資産税と数十年に1度のリフォーム費用くらいです。
住宅ローンの返済が終わっている人の家計はそう簡単に破綻することはないと思います。
イザ!となれば、自宅を売ることでまとまったお金を手にすることができますし、そうなる前に自宅を担保にしてお金を借りることもできるからです(その代わり、贅沢はできませんが・・・)。
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定年後のお金の問題は、案外とわかりやすいものです。
極論を言えば、足りるか足りないか?・・・を自分の収入目論みから支出目論見を引き算してみればよいだけです。
生活費用を計算して、収入と貯金で足りていると思えばOK、足りないと思えば再度自分が働くなどが必要・・・となります。
ところが、自分は働く気があっても、残念ながら雇ってくれるところがない・・・。
あるいは、身体に変調をきたしていて、思うように働くことができない・・・。
もしくは、そもそも自分自身がもう働く気はない・・・という人もいるかもしれません。
働きたくもなく、預貯金を切り崩すのも嫌なら、生活費を切り詰めるしかありません。
ない袖は振れないのですから、お金のある範囲内で生活をする必要があります。
いずれにしても、持ち家ではなく賃貸住まいの場合だと「家賃」の支出を考慮する必要があり、その家賃の支出はけっこう1ヶ月の支出の中で大きな比率を占めることになると思います。
この小さくない固定費が定年後もまだ続くようなら、やはり公的年金だけで暮らしていくのは厳しい・・・と思います。
多くの専門家(FPなど)が、定年前にしておくべきことの一つとして「住宅ローンの繰り上げ返済」を挙げています。
そのとおりだと思いますし、もし繰り上げ返済ができないようだと、定年退職しても仕事から離れてはいけない(=再就職/アルバイトが必要)と思います。
定年退職時までに「持ち家」を確保するライフプランのほうがベターだと思いますし、そうしないのなら代わりに安定した権利収入の源泉を持つか、かなり多額の貯金をしておくこと・・・が大切だと思います。