株をやっている人なら分かると思いますが、値上がりすると思って狙っていた株が、自分が買う前(買える前)に少しずつ上がっていくと、ちょっと焦ります。
指値を上げて今の値段で買ってしまおうか?・・・イヤ待てよ、少し待てばまた値下がりするかもしれない・・・という葛藤で、指値を上げるか上げないか?で迷います。
そうこうしているうちに、何かの拍子に株価が上がって「あーあ、これだったらあの時にいくらでもいいから買っておけば良かった!この株が値上がりするだろうという読みは当たったな・・・(当てた自分はスゴイ!)」と思ったりします。
そして、よせばいいのに2~3日経ってガマンできず、ついには当初よりもかなり高い値であるにもかかわらず、その株を買ってしまいます。
得てしてこういう「短期目線での衝動買い」は失敗に終わります。
自分が買った後、ほんの少しは値上がりするのですが「儲かった!」と言えるほどは上がらず、そうこうしているうちに不思議と値下がりに転じて、やがて自分の買値よりも低くなって……そうなると売るに売れず、結局売れないままやがて塩漬け株になっていきます。
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株価の上昇は、「追撃買い」を意味するのではなくて、その株を買うのをやめて「現金のポジションを積み増せ」というシグナルだと解釈するほうが「実損」につながらないものです。
株の売買=株式投機 で儲けようと考える人は「機(タイミング)」を見極める能力が必要です。
私はなかなかそれを身につけることができませんでした。
だから、株式投機の世界から足を洗いました。
投機から「投資」の世界へ足を踏み入れました。
しかも、株式から「不動産」へと切り替えました。
少し話がズレたので元に戻しますが、株価の上昇はその株を保有している人にとっては嬉しいことですが、まだその株を保有していない人(まして買う意思のある人)にとっては由々しき問題です。
そのとき、株価上昇の現象は「追撃して買え!」と解釈しないほうがベターだと思います。
逆に、もうこの株のことは忘れて他の株に移りなさい・・・とか、いずれ来る値下がりを意識してキャッシュポジションを高めておきなさい・・・という合図だと理解するほうがベターだと思います。
株価の値上がりを待って、売り抜けて売買差益を稼ごうとする「株式投機」は何とも難しいものです。
それよりは、すばらしい会社を適正な価格で買って、それを保有し続け、その間の配当金を受け取りながら長期目線で値上がりするのをじっと待つという「株式投資」のほうが心は平穏に暮らせると思います。