誰かからお金を借りる・・・ということは、全体で見れば「お金の使用権利」が個々の間であちらからこちらへ移動しているだけのことで、基本的にそのお金の存在はずっと残ったままです。
民間の金融機関からお金を借りる、ということは、すなわち「事業創造」などが行われる前段階の状態で、お金を借りた後にいろいろな消費活動が起きると想定できます。
もし、そうした事業創造を行なう人・会社がいなくなったら、どんなことが起こるか?
世の中にお金の量が増えなくなります。
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借りたお金をすべて返してしまうとどのようなことが起こるのか?
→ 世の中からお金の量が減ってしまいます。
極端なことを言えば、雇用機会も生まれない、もしくは減ってしまいます。
それに伴って納税も発生しなくなる・・・。
逆に、民間の個人や法人が金融機関からお金を借りて返さないとどうなるか?
→ 世の中にお金の量が増えます。
また、借りたお金には必ず利子がついてきますから、借りた人は金利以上の利益を出そうとするか、他のお金の稼ぎをもって返済しようと努力をします。
これによって、雇用機会が生まれ、納税機会も生まれます。
そう考えると、ちょっとした極論ですが、「お金を借りて、しかも長く借りて返済をなかなか終わらせないようにする」・・・というのも一つの手であり、それはもしかすると経済社会においてとても重要なことになるかもしれません。
逆に、「お金を借りない/借りてもすぐに返済してしまう」ことは、経済にとってマイナスだと言えるかもしれません。
目からウロコの発想ではありますが、あくまで「一つの極論」なので、さまざまな角度から検討する余地はあります。
「お金を借りない/借りてもすぐに返す」ことを非とする発想で、日本経済を発展に導こう!・・・という経営者が多く現われてくると面白いと思います。
トコトンお金を借りて、借りたお金はキチンと返すけども、返すまでの期間は長く持ってその間の事業でことごとく儲けていく・・・という思考回路を持つ経営者です。
それによって多くの雇用を生み、多くの税金を納めることにつながれば、全体のメリットにもなります。
個人の家計レベルでも同様の発想を持てば、借金に対する恐怖感も和らいでいくかもしれないですね。