サラリーマンや公務員の感覚で「借金〇億円の会社/人」と聞けば、ヤバいと感じるかもしれません。
でも、これが税理士や会計士の感覚でそう聞いたなら、(その目線で言えば)、「借金の額よりも年商規模とのバランス次第だな」と感じるはずです。
仮に借金10億円でも、年商1000億円くらいの会社であれば別にどうってことありません。
さらに言うと、借金10億円で年商3億円の規模であっても、その返済金額や返済年数次第では気にするほどのことにはならないかもしれません。
また、借金10億円でも現預金高が10億円以上あるなら、これもまた全然気にすることはありません。
結局のところ、借金について言えば、大事なのはその借金の金額だけではなく、それを含めた全体的資産・現況売上規模のトータルで安全度を図ることだ・・・ということです。
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借金1億円のサラリーマン・・・と聞けば、一般的なサラリーマンや公務員の感覚では、かなりドン引きするかもしれません。
それは「借金」と聞いたときに、すぐさまイコール「浪費の使い道で背負った金額」というとらえ方をしてしまうからだと思います。
そして、なぜそうなるかと言えば、自分の力量(経験など)の中で「借金=自分の浪費」という先入観が強く入り込んでいるからだと思います。
ところが、経営者やビジネスマンの立場だと「借金=必ずしも浪費とは限らない/経営上の運転資金かもしれない」・・・という発想をしてしまいます。
そのためすぐさま「ダメだ」とはならず、「果たしてどんな借金内容なのか?」とか「全体的資産は?」などといった疑問がわいてそれを確認しようという思考回路になります。
ここらが普通のサラリーマンとそうではない経営者/ビジネスマンとの大きな思考の差の一つだと思います。
重要なのは、借金の金額そのものではなく、その借金に見合うだけの資産があるか?・・・などです。
もし仮にその借金をいつでも返せるだけの資産があるとしたら、借金はまったく問題ではありません。
→ これを経営に当てはめるなら、形式上の無借金経営ではなく「実質無借金経営」ということになります。
形式上の無借金経営ではなく実質上の無借金経営でも問題ないし、もっと言うと、借金経営であったとしてもキチンと筋道が立った経営になっていれば倒産するリスクは限りなく低くなっていきます。
人は得てして自分の先入観や固定概念に縛られがちで、そのため「表面上の今見えていることだけで結論を急ぐ」傾向があります。
ところが、中にはそうしたモノを取っ払って「本質」を見抜こうとする人もいます。
それがデキるビジネスマンであり、サラリーマンはそうした像を頭に描いて少しでも近づけるように鋭意努力を重ねていくことが大切だと思います。