公的年金をちょっとした工夫で84%も増額できる魔法の方法があります。
知っている人は知っている・・・というテクニックですが、やり方は簡単です。
「繰り下げ受給をする」だけです。
この方法の認知度はそれなりにあったとしても、実際の使用(利用)率は低いそすで、あるデータでは70歳からの繰り下げ受給をしているわずか2%程度・・・だとか。
一般的に公的年金は65歳から受け取ることができますが、「繰り下げ受給」という制度を使えば、その受け取る時期を1か月単位で怒らせることができます。
メリットとしては「毎月々の年金額が増額する」ということが挙げられます。
受け取る時期を1ヶ月遅らせるごとに、もらえる年金額は0.7%ずつ増えていきます。
たかが0.7%と侮るか・・・?
それとも、長い目で見てオトク感を見出せるか・・・?
現在は繰り下げ受給は最大75歳まで繰り下げることができ、その場合は計算上で受給額が84%アップとなります。
65歳で受け取れる年金額を仮に月20万円と仮定すると、70歳まで待てば(繰り下げれば)月28.4万円となり、75歳まで待てば月36.8万円となります。
しかも死ぬまでこの金額がもらえます。
これができる人というのは、年金に頼って生活設計をしていない人です。
年金以外の収入(家賃収入など)があるとか、預貯金がたんまりあるとか、家族に養ってくれる人がいる・・・などという人たちです。
そうした人であれば、慌てて無理して年金を受け取る必要がないので繰り下げ受給を選択することが可能です(もっとも、そういう人であっても65歳から受け取れるものは受け取る・・・を選ぶ人もいると思いますが・・・)。年金制度ひとつとってみても、マネーリテラシー/お金の教養を持っているかどうかで将来が大きく変化することがわかります。
マネーリテラシーを高く持っている人は豊かな老後を送れる可能性が大です。
年金受給の繰り下げを選択するもしないも本人の自由ですが、そもそもその選択肢を俎上に乗せることすらできない・・・という境遇にならないように自己研鑽をしていく姿勢が大切だと思います。