
フランスの経済学者トマ・ピケティは著書『21世紀の資本』の中でこう看破しています。
「21世紀は真面目に働いて得られる富よりも、資産によって得られる富のほうがはるかに大きくなる」・・・と。
21世紀とは西暦2001年から西暦2100年までの100年間です。
現在2022年ですから約5分の一が過ぎています。
5分の一が過ぎた現時点で見ると、彼の主張は当たっていると思えます(残り5分の4でどうなるかわかりませんが)。
つまり、人が仕事/労働で稼いだ金額よりも、それら以外の収入源や資産などによる金額のほうが多額になっている傾向が強いということです。
より多額のお金を求めたりラクしてお金を得たい・・・と思うなら、資産を持ったりお金を生み出してくれる仕組みを作るほうが近道の時代です。
もっと言うと、そうしたことをしないままでいると自分が好むと好まざるに関係なく富の格差に取り残されていくことになりかねません。
労働(就労)収入以外の収入源があれば、万が一に自分や家族が事故や病気で働けなくなったとしても家計に収入が途絶える心配がなくなります。
収入ゼロになることを避けなければ、家計はあっという間に火の車となって破綻してしまいます。
自分と家族の人生を安全で快適にするためにも、収入源を複数確保しておくことは大切です。
言い換えれば、労働(就労)収入以外にうまく投資活動を行なう必要がある・・・ということです。
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サラリーマンは会社に人生を捧げる時代でもなくなり、従来型の人生設計を大きく変えなければいけない時期に差し掛かって久しいと思います。
コロナショックは私たちの日常生活や経済環境に深刻な影響を与え、経済的な二極化、つまり貧富の差をさらに拡大することを促進したような気がします。
さらには、世界中でもインフレが加速して起きています。
大幅な円安状態など、最初は「少しずつ・・・」だったものがどんどん大きくなって「目に見えて変化」し、言ってみれば世の中のルールが大きく変わりました。
急激な物価上昇(インフレ)によってお金の価値が目減りし、以前のように一生懸命会社勤務をして給料をもらって貯金をしていれば将来は安心だ・・・という時代ではとっくになくなっています。
定年になれば年金をもらいながら悠々自適に暮らせるという時代ではもはやありません。
コロナ対策の名の下に国の借金はますます膨らみ、年金水準はさらに下げられる恐れが大で、私たちの将来に向けた負担は確実に増え続けています。
人生100年時代と言われてますが、これからの時代は寿命は伸びても経済的な安定が伸びるとは限りません。
経済的な安定をもたらしてくれるための「何か」が必要です。
ただ雇われて賃金(給料)をもらうのではなく、個々人が就労しなくてもそれ以外の収入を得る「何か」を持つ必要が高まっている時代になったと言えます。
人生において「知らない」ことで損する事はとても多いです。
無知は罪という言葉もありますが、これからの日本では特にこの「情報の差」によって経済の面で大きな差が生まれてきそうです。
「21世紀は真面目に働いて得られる富よりも資産によって得られる富のほうがはるかに大きくなる」・・・という言葉の意味を改めて再考して人生に役立てることが大切だと思います。