「年金はあてにならないから年金保険料を納めるつもりがなく、代わりに自分で貯金をして老後に備えようと思います・・・老後の生活を普通に過ごすためにはどれくらいの貯金が必要ですか?・・・」と質問する人がいます。
これは、ちょっと的外れだと思います。
仮に5000万円貯金をしたとしても、毎年の生活費が400万円なら13年も経たないうちに貯金が尽きます。
老後の人生スタートを何歳にするかにもよりますが、仮に65歳スタートであれば65+13=78歳前に貯金がなくなりその時点で人生がジ・エンド! です。
じゃあ1億円貯金すればいいか? ・・・ということになりますが、あえて「貯金」という発想で答えを出すなら式はこうなります。
「1年あたりの生活費×退職後死亡するまでの年数」
つまり、毎年の生活費を仮に400万円として、退職後死亡するまで40年(95歳死亡)と仮定すれば、400×40=1億6000万円となります。
今何歳かにもよりますが、一般的にサラリーマンの生涯収入が3億円と言われている中で、その5割強に相当する1.6億円を貯金することは相当難しい(=現実的ではない)と言えます。
私が知る限り、現役時代に年金保険料を支払わずに一生分の生活費を貯金してその後悠々自適に暮らしているという人は一人もいません。
・・・・・・・・・・・・・・・・
貯金よりも重要なのは、「何歳になっても何らかの収入がある」ということです。
大切な発想はこうです。
「収入+貯金取り崩し>生活費」という公式を守れるかどうか、です。
この条件を満たしている限りは、何歳になっても自分の生活は守れます。
極端な表現をすれば、「収入>生活費」であれば、貯金はなくても大丈夫だと言えます。
では、その収入の源泉をどうするか?
そこで重要になるのが「権利収入」という考え方です。
■参考:過去ブログ(権利収入について)
井戸のない村で水を供給する
・・・・・・・・・・・・・・・・・
老後の生活を普通に過ごすための必要条件が「権利収入を手にすること」です。
そして残念ながら、権利収入を手にするためには会社でただ真面目に働くだけではダメです。
もちろんサラリーマンが会社で真面目に働くことは大事ですが、それだけでは足りない、間に合わない・・・ということです。
なぜなら、権利収入をつくるには
1.自分で意識して行動する
2.その行動には「投資」が必要
だからです。
自己投資、不動産投資など、とにかく何らかの「投資」に意識を向けないと権利収入を手にすることはまず無理です。
老後の生活を守る
→収入+貯金取り崩し>生活費の公式を維持する(守る)
→そのために権利収入の仕組みをつくる
→普段から働く際にはそうした意識を持つ
・・・という姿勢が重要だと思います。