商売では、売り手と買い手がいて、双方ともに合意がなされてはじめて売買が成立します。
どんなに買い手がお金を出すと言っても、売り手が「ノー」と言ったら商売は不成立ですし、どんなに売り手が売りたいと言っても買う人がいなければ商品は売れません。
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交渉などでは、提案を受けた側が主導権を握ることになります。
なぜなら「受けた側」だからです。
そうした場合、提案をする側の人が抑えておくべき大事なことがあります。
それは「相手(提案を受けた側)が自分の提案を断るよりも、断らないで受け入れたほうがあきらかにトクをする(=受け入れることに良い価値がある)」と思わせることです。
人は感情で動くもので、必ずしも合理的に動くものではありません。
人に動いてもらうときに大切なことは、感情を動かしてあげることです。
商売や交渉事では特に、相手が自分の提案を受けた方が価値がある(高い)と感じるような提案がポイントです。
断るべきか断らないべきか?・・・と考えたときに明らかに断るのはもったいない!断るとソンだ!と感じるような提案をするほうがうまくいくということです。
相手の主観上でそう思わせるようなことを提案するのが大切です。
そうすれば、断るより承諾したほうがいい・・・となって成立しやすくなります。
つまり、自分のことばかり考えて相手に要求をのませようと画策するのではなくて、相手の立場になって相手の主観に基づいて価値の高いことを提案する姿勢が重要だということです。
リーダーは、いつもそれを考えて頭をフル回転させていることが大切ですね。