営業マインドでよく言われることの一つに「お客さまはその商品自体を欲しがっているのではなく、その商品を通して得られる『何か』を求めている」・・・というのがあります。
これはとても重要な考え方です。たとえば、会話の中で「体重を5kgダイエットしたい・・・」と言ったとします。
それは「ただ単に体重を減らしたい」のではなく、体重を減らすことで得られる「何か」・・・たとえば、「お気に入りの洋服を着られるようになること」だったり、「異性から可愛く見られること」だったりすることに真の目的があります。
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営業マンだったころ、私は決して押し付け営業の類はしませんでした。そんなことをしても、意味がないことを知っていたからです。
一時的に根負けしてお客さまが買ってくれても長続きはしないだろうし、何よりも悪評が立つことを怖れていたからです。
大事なのは、商品の「特徴」を話して相手に押し付けるのではなく、特徴とセットで相手のメリット・ベネフィットを伝えて、相手の感情を良い意味で揺さぶることにあります。
例えば、自動車販売で「この車は車内空間が広いですよ」だけだと特徴のみです。
ここにメリットを伝えると「この車は社内が広いですよ。だから休日はお子さんとキャンプ道具やバーベキュー機材を積んで出かける楽しみもありますし、また、机やテーブルなどの家具を買ったときでも自分で持って帰れますね」・・・となります。
後者のほうが明らかに相手の感情に響きかけることができ、商品に興味を持ってもらえます。
商品を売るときは、「特徴+複数のメリット」を必ずセットで伝えることが大事だと思います。