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明治時代の作家・斎藤緑雨という人の言葉に「拍手喝采は人を愚かにする道なり」とあります。
他人から拍手喝采を浴びると人はつい有頂天になって傲慢になりやすい・・・ということを突いているのだと思います。
一理あると思います。
勝って兜の緒を締めよ・・・と言われるように、何かがうまくいったときほど決して惚ぬぼれず、自分を律することが大事だと思います。
実るほど頭を垂れる稲穂かな・・・という言葉もあります。
要は「謙虚になれ」ということでしょうね。
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組織のトップになると、下の立場の多くの人があれやこれやと自分を立ててくれます。
チヤホヤされるわけです。
組織に属する人はみんな自分より下ですから、自分が偉くなったような勘違い、自分の言うことはみんな無条件で従ってくれる・・・といった錯覚を持ってしまう人もいます。
みんなの前で話をすると、最期はみんながバーッと拍手をしてくれ、いい気持ちになります。
司会者がいれば、「さあ、皆さん、盛大な拍手をどうぞ!」と余計な一言を付け加えるので、余計に気持ちよくなります。
でも、だからこそ、そうしたワナに嵌らず、そんなときこそますます自分を律する姿勢が大事です。
前述の「拍手は人をダメにする」という意識を忘れないことがコツです。
拍手は自分の両手を叩く行為ですが、手を叩くのではなく思わず両手を合わせてしまう(=拝みたくなる)ような話、態度、行動を取るくらいの意識がトップの立場の人には必要だと思います。