センスは全方位的なもので一人ひとり異なっているため代替できません。
したがって、会社では上司が部下のセンスを育てる・・・というよりも部下自身で勝手に育つ類のものです。
スキルは標準化されていて、代替がきくものなので、他人が指導することもできますし、自分で努力して身に付けることもできる類のものです。
センスとスキルは、どちらか一方だけが重要なのではなくて、どちらも重要です。
ビジネス社会では、その組織内で置かれている自分のポスト(職位)によって発揮すべき比率に差がある・・・というだけのことです。
たとえば、経営者/リーダーはセンス重視です。
そして、実務者/一般職はスキル重視です。
この両者のセンスとスキルの比率を混同するとうまくありません。
どちらが身に付けにくいかというと、自助努力でしか身に付かないセンスのほうですから、そのため世の中(会社)にはリーダーの数のほうが実務者(一般職)の数より少ない・・・とも言えます。
高いスキルを持っている人はその力を実務者として発揮すると良く、スキルが高いからと言って必ずしもリーダーになれるわけではありません。
リーダーは実務者の行うスキルを身に付けている必要はありません。
反対に、スキルが高くてもセンスのない人が社長を務めると、その会社は早晩倒れるリスクが高まります。
サラリーマンは、日ごろからセンスとスキルの両方を磨く努力をして、早くビジネスマンになっていくことが望ましいと思います。