サラリーマンは保守的で新しいことに挑戦しようとしない・・・とはよく言われることです。
そのように仕向けてしまう会社側のマネジメント姿勢にも責任はあると思います。
それは「失敗→ 減点→ 減給/降格/出世見送り/左遷」・・・といった処罰が見え隠れしているのが誰にでも容易にわかるからです。
「失敗を恐れるな」・・・と言われても、失敗の先にはそうした未来が待っていると思うと、やはり失敗を嫌いますし、できることなら失敗はしたくない、と消極的になるのは当然だと言えます。
だから、マネジメントで「失敗を恐れるな」と指導するときは、その失敗があったときにでも余程の大損害を与えるようなレベルでない限り、減点や処罰が課されないことを約束しておくことが大切です。
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「失敗を恐れない」という言葉に含むべきことは、単に「失敗しても構わない」という啓発的意味合いだけではなく、「失敗しても何か得るものがあれば良しとしよう」という前向きな意味合いです。
たとえば、新しいことにチャレンジして失敗したとしたら、「こうやると失敗しちゃうんだな」という経験が得られます。
すると、次のチャレンジの際に「前回のようにやると失敗するから気をつけよう」とリスク回避の意識が出てきます。
失敗した後にいろいろと工夫をしたことが、次のチャレンジに活かされてくることもあります。
失敗は「目的地に辿り着く」という面では確かに失敗ですが、そこに至るまでの道順が分かった・・・とか、偶然に新しい別の方法を見つけた・・・とか、それまで気づかなかった意外な事柄に気づくことができた・・・ということがいくつも得られるものです。
失敗の脇道で得られるものが、別の成功に活きていきます。
そうしたことを別名「成果」と呼びます。
結果と成果は違います。
結果は、最終的な結論/状態ですが、成果は、途中過程で得られたことすべてです。
「失敗しても何か成果を得られたら良しとする」・・・という気持ちで物事に挑戦していくと良いと思います。