
野球で、バッターにかけるアドバイスの言葉で
1.ストレートを狙っていけ
2.変化球には手を出すな
という言い方があります。
どちらも言っていることは同じなのですが、ベターなのは「1」のほうだとされます。
なぜなら、1は肯定の言葉で、2は否定の言葉だからです。
否定の言葉が入っていると、頭の中では2度考え方を巡らす必要があります(1度目は変化球という言葉、2度目はそれを否定する言葉)。
否定の言葉があると、即座に反応することが難しくなり頭の中で多少の混乱が生じます。
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こんな経験はありませんか?
他者から注意喚起の意味で「水をこぼさないように運んでね」と言われたとき、かえって「水をこぼす」ということに意識が向いてしまい、つい水をこぼしてしまった・・・というケース。
なぜ、せっかく注意されているのに失敗してしまうのか?
これには潜在意識の働きが関係していると言われます。
「こぼさないように!」と言われると、無意識に「こぼれるイメージ」を頭に想い描いてしまい、その結果としてこぼしてしまう・・・と。
このように否定形の言葉は潜在意識にうまく伝わらず逆効果を生むことがあります。
「こぼさないように」というより、「うまく運んでね」という肯定の言葉のほうが目標達成への意識を高めます。
この考え方はビジネスにも応用できます。
例えば、ビジネスを成功させたいときに、「失敗しないように・・・」と言うよりも「うまくいく方法を見つけていこう」というポジティブな言葉を使うことが大切です。
ポジティブな言葉が使われることで、成功した自分をイメージしやすくなり、結果として行動もポジティブに変わります。
今日から普段使う言葉を見直してみると良いかもしれませんね。
もし、ついネガティブな言葉を使ってしまっている・・・と感じたなら、その瞬間からポジティブな言い回しに変えていくと良いと思います。