テニスを例にして言えば、「正しいフォームでラケットを振れる」ようになっただけで試合に勝てる・・・なんて思っている人はいないと思いますが、仮にいたとしても結局は試合に出ればすぐに敗けます。
「正しいフォームでラケットを振る」のは当たり前/大前提の話で、そのうえで「相手が打った打球を適切な場所で打ち返して、しかも相手のいない場所に打ち込む」ということができないと試合に勝つことはできません。
テニスに限らず、球技の試合というのはすべて「相手ありき」のことですから、自分だけでできることはできて当たり前/大前提としてとらえておくべきであって、そのうえで「相手との適切な対応」が必要不可欠だと思うほうがベターです。
営業の仕事で「基本トークを覚えたのに新規顧客を獲できません・・・」と言っている社員がいたら、それは当たり前/大前提の部分しかできていないからかもしれません。
基本トークを話せるのは当たり前/大前提のことに過ぎません。
営業も「相手(=見込み客)ありき」で、相手との会話の中で「適切に対応する事」が必要不可欠です。
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自分一人で勝手に気づいて、必要な修正をサッサとできる人は「センスがある/天才」と呼ばれます。
会社組織では、なかなかそういう人は少なく、したがって上司(リーダー)が部下の弱い点や間違ったところを指摘して、修正してあげようとします。
しかし、ダメ社員はそれを認めることができす、自分で自己流を貫こうと意固地になります。
そういうパターンでうまくいった試しはほとんどありません。
天才でもない(センスがあるわけでもない)のに自己流だけをやり続けるのはナンセンスであり、直截的に言うとバカです。
自分は「センスがない」と認めたくないのかもしれませんが、大切なのは、まずそのことを素直に認めることです。
サッサと認めれば、後は「センスのある人の言うことを素直に実行」・・・というレールに乗ることができて、徐々に成長の兆しも見えてきます。
それができない人は結局成長することはできません。
できないどころか、後退する一方であり、しかも余計なことに逆ギレしたりして、もう最悪です。
成果が出る人は、結果に対して「正しい(=適切な)こと」をしており、成果が出ないなら、結果に対して「ズレている」・・・と悟ることが大切だと思います。