「できないことを証明することは『悪魔の証明』と言われていて、一般的にできることではない」・・・ということをかつて安倍元首相が国会答弁で言っていましたが、実際、「存在しない/できない」といった類のことを証明するのはほぼ無理です。
たとえば、「白いカラスが存在する」というのであれば、たった一羽の白いカラスを見つければ済みます。
それに対して、「白いカラスは存在しない」ということを証明するには世界中すべてのカラスを集めてその中に白いカラスが存在しないことを証明することが必要です(そんなことは不可能です)。
仕事でも、上司から業務を指示されたとき、それができることを証明するのは「実際にやり遂げる」ことで証明できますが、その業務ができないことを証明するのはかなり厄介な話です。
自分ができないからと言ってすべての社員ができないとは限りません。
仮に同僚も含めて誰もできなかったとしても、「世の中の誰もできない」とは言い切れません。
別の誰かなら「できる」かもしれないからけです。
確かに「常識的に考えて無理だ/できない」ということはたくさんあります。
でも、日常生活をよりハッピーに過ごす変化や、仕事上での各種指示やクレーム対応などは、「できない/無理だ・・・」という固定概念を払拭して、「どうしたらできるだろうか?」と考えることから始めるのが王道です。
「今スグにはできない」ことであっても、何らかの付加さえあれば「可能になる」ことだってあり得る話です。
今の人数ではできない/今の予算内ではできない/今の残り時間ではできない・・・といったことでも、そこに「新たな人員」「追加予算」「追加の時間や日数」が加わることで「できる/可能になる」という状態に導けるかもしれません。
ビジネスマンはそうやって前向きに考えます(前向きというのは「どうしたら可能になるか?」と考えることに他なりません)。
サラリーマンは後ろ向きに考えがちです(後ろ向きとは「どうせできない/無理だ」と、できないことを前提にして、そのできない理由をつらつらと挙げるようなことです)。
できない/無理だ・・・と思わず、どうしたらできるだろうか?と考えるクセを身に付けると、サラリーマンであっても「仕事がデキる人」として認知されていき、早い出世につながると思います。