栄枯盛衰・・・盛者必衰・・・とは昔から言われ続けている普遍の法則の一つです。
ビジネスにおいても、経営者はこの原則を常に心のどこかに置いていなければいけないと思います。
現経営者は、事業継承する次世代の対象者たちに、「未来の事業経営は必ずしも過去に成功した延長線上にあるとは限らないよ・・・」という楔(くさび)を打っておくことも大切です。
ここで「今の事業がずっと継続するだろう」と考える経営者と「今の事業はまだまだ改良・変化の余地がある」と考える経営者とでは、出来事・物事に対して抱く感情が違うのでその対応も異なっています。
この意識の違いは、結果として計り知れない程の大きな違いにつながると思います。
事業継承で留意すべき大事なことの一つは、先代(親)などが作った事業を守ることや一筋に継承していくことではなくて、先代が作った事業を核にしつつも鋭意先進化していくこと、すなわち場合によっては多角化・多事業化も辞さないで発展させていくことだと思います。
そこで大事なキーワードは「時代の環境変化に合わせて自らも変化する」ということです。
少子化に伴う人口の大幅減少、高齢化問題、資源確保競争の激化、為替問題、資源改革、国際テロ防止・・・など変化に富んだ社会情勢・経済情勢の中、日本国内で狭い見識・了見で見ているとあっという間に時代に取り残されてしまいます。
すべてとは言いませんが、先代からの事業を守ろうとするだけではやがて縮小・衰退化していく可能性が大だと思います。
事業継承は自分が起業してゼロからのスタートではないところが大変ありがたいことです。
それに甘んじず、受け継いだ事業を守りながらも新たな付加価値を見出すことで発展を促し、新たな顧客層をつくりあげていく努力が大事だと思います。