
企業は組織で動きます。
組織は「仕組み」で動くことが大事で、そのためリーダーは「いかにして仕組み化をするか」が一つの命題として取り組むべき課題です。
「仕組み化」の反対は「属人化」と言えます。
属人化されていると、「この仕事はあの人しかできない/担当者が休むと業務が止まる」といったことになります。
そういう状態を極力無くしていく(減らしていく)ことがリーダーには求められているわけです。
業務が属人化していくことは組織にとって大きな衰退要因の一つです。
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「船頭多くして船山に登る」
→ 船頭が多すぎたら船は海を進むどころか山に行ってしまう・・・という意味
企業内にはたくさんのリーダーがいますが、リーダーの数が多ければ良いというものではありません。
それぞれの役割、業務分担、責任権限の範囲がキチンと決まっていなければ、まさに上記の慣用句のように「船頭多くして・・・」となります。
たとえば、30人くらいの規模しかない会社なのに、一つの稟議書に認印を押す枠が8つもあるとか。
稟議書は権限者が「同一時間に同一場所に集合しなくて済む」という意味では便利ですが、その代わりに決済(決定)にいたるまで巧遅になる弱点があります。
8人の決裁者がいるなら、その8人が押さなければ稟議書は意味をなしません。
今の時代、迅速な意思決定が企業には求めらていますから、「ハンコの数」を減らすことは大事です。
8人が確認しなければならないことを2人にしたら、4分の1以下の時間で済みます。
また、確認が8人になったところでその稟議書のクオリティが2人のときと比べて4倍になるわけでもありません。
人数が多ければ多いほど責任の所在もよく分からなくなるので良いことなんてほとんどありません。
企業では属人化状態を減らし、属人化することを防止し、無用のリーダーの数を減らし、無能のリーダー起用を無くすことが大切だと思います。