会社経営を長い目で見た場合、人材の活性化と流動性を鑑みれば、やはり新卒採用は行うべきだと思います。
組織の活性化を促すためには、いろんな波及効果を期待できる新人採用という手法が一つの解決策です。
中途採用だけでなく新卒採用をすることでしか得られない活性化作用がやはりあると思います。
その代わり、戦力になるまで時間がかかることを予め覚悟しておく必要があります。
会社を大きくしたいのなら毎年2~3名を新卒採用したいところですが、もちろん会社の利益規模など考慮すべきところはいくつもあります。
むやみに身の丈に合わない採用ならかえってしないほうが得策です。
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新卒者はどう考えてもその組織の中で一番若い社員です。
すると、先輩社員はみんな自分の子どもや弟・妹が入ってきたような気になり、優しく接することができます。
特に女性の新卒者は男性の新卒者よりもなぜか優しく親切にしてもらえる傾向があります。
基本的に、新卒者は赤ちゃんと同じで何もできない中途半端な社会人と思って間違いありません。
そんな無力な新人君を見ていると人は手助けしてあげたくなります。
とくに新人教育担当・・・と任命された先輩社員は、「人に教える」という経験をすることで自分自身も大きく成長できるチャンスが広がります。
自分の仕事もしなければいけないし、新人の面倒も見なければいけない・・・のは、ある意味では二重苦ですが、リーダーから見ればそこで一皮むけて成長してもらうためにも優秀な人材を教育担当にあてがうものです。
だから、新人教育担当に任命されるということは名誉なことだと思います。
ところが、反対にリーダーがマヌケだと新卒者を採用してもホッタラカシにして何も研修教育しようとせずに、新人君の自主性任せにしてしまいます。
社会経験の乏しい新卒者を自主性に委ねること自体がナンセンスで、もしもそういう姿勢で臨むのであれば、新卒採用はしないほうが良いかもしれません。
組織運営は常に戦略的であることが大切で、リーダーが描く脚本が重要です。
新卒採用は向こう数十年を見据えた脚本になります。そういう「青写真」を描いてみることも大事ですし、お互いに切磋琢磨できる異年代がたくさんいることは良い刺激になると思います。