
世間にはいろんなスタンプカードがあります。
たとえば、1回の購入で1個のスタンプが押され、10個貯まると1つ無料/〇〇円引きになる・・・といった類のモノです。
10個貯めるには10回来店しなければいけないな・・・と、最初はちょっと面倒だし関係ないなと思えていたことでも、不思議なことにスタンプが半分を過ぎる頃から来店頻度がグッ!と高まったりします。
人は「終わりが見えてくる」と、「あと少しで終わる!」という意識が働き、早く解放感を感じたくなって集中力や行動力が高まるようです。
実際、作業の始まりと終わりは、やる気が出やすいと言われます。
マラソンでも、ゴールが近づいてくると(視界にゴールテープが入ってきたときは特に)ガゼンやる気が増すモノです。
人は「ゴールが見えるとがんばれる・・・」ということです。
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私がたまに行くラーメン屋でも過日スタンプカードのキャンペーンをやっていました(時期限定で)。
そのお店グループでは、ゴールを遠くイメージさせないようにこんな工夫がされていました。
スタンプ3個で味玉1個無料
6個で豚ご飯1杯無料
9個でつけ麺1杯無料
12個で年間パスポート進呈
15個でオリジナルグッズプレゼント
どんなラーメンでも値段に関係なく1杯注文すれば1個のスタンプが押され、したがって3回来店すれば(3杯注文すれば)何らかの特典をすぐに受けられるわけです。
スタンプ10個とか20個だとゴールが遠く感じられますが、スタンプ3個程度であればゴールは近く感じられます。
「もう少しで達成できる」と思わせる小さな演出こそ、顧客を自然に動かす「売り込まない営業の仕掛け」でもあります。
私も見事にその「お得感/射幸心」を煽る仕掛けに釣られました。
こうした仕掛けは「リピート客を呼ぶ/お客さまを常連客にする」ことに有効です。
また、こうした心理を応用するなら、スタンプカードに最初からスタンプを1個程度を押しておく(プレゼントする)のも手です。
「すでに少し進んでいる」と感じさせるだけで、残りを達成したくなる心理が働きます。
そうすると再訪率・購買頻度が高まります。
人の行動・購買心理を上手に活かせば、ヘンな営業で押し売り営業をすることなくお客さまのリピートを呼び込むことが可能だと思います。