どんな会社にも営業部門があり、たいていは営業マンが存在します。
経営上手な社長は、営業部門の社員に基本給とは別にその営業成績に応じた報酬(=インセンティブ)をつけることをしています。
言い方は悪いですが、馬を走らせるためにニンジンを目の前にぶら下げておくわけです。
このやり方はかなりの功を奏します。
私が大学卒業後に選んだのは営業の仕事で、会社員人生26年の中で前半の10年は営業マンとして仕事をしましたが、そのときが一番給料を稼げた時期でした。
・・・・・・・・・・・・・・
給与体系で営業マンにインセンティブを支払うなら、あることに注意する必要があります。
それは何か?
その成功報酬を支払うのは、「契約したお金(売上げたお金)がちゃんと入金されてからにする」ということです。
契約成立時でも請求書を切ったときでもなく、入金を確認した後に報酬(インセンティブ)を給料に上乗せすることが大事です。
そうしないと、もしも入金がされなかったときに経営は悪化します。
悪賢い営業マンは架空の契約・売上をあげて自分の給料を増やそうとするかもしれません。
もちろんそんな人は少数派だと思いますが、一人でもいると無駄な労力を割く必要があり、面倒なことになります。
実際に入金がなければ「お金が入ってきていないのに支払いだけをする」というバランスの崩れた経営になりますからキケンです。
営業は「契約から入金まで」が一つのセットでの仕事です。
せっかくのインセンティブ制度を台無しにしてしまわないためにも、賃金規定や就業規則などに、入金後にインセンティブを支給する旨を明記しておくと良いと思います。
これが正しく機能すると、会社経営は安定しますし、営業マンの意識も「集金/入金までが仕事」と高まりますし、モチベーションも維持しやすくなります。
インセンティブ制度は営業マンの情熱を高い次元で維持するのに有効なマネジメント手法です。
会社と営業マンの利害関係を一致させることで組織はより強い組織になれると思います。