航空券には早割という特典制度があって、将来の決まった日付に飛行機に乗る予約を予め半年前などかなり早い段階で予約するとそれ相応の料金割引サービスを受けられる、というものです。
航空会社としては、早い段階で「乗機の当て」ができるので料金を割り引いてもそのほうが助かる(リスクを減らせる)・・・というわけです。
これと同じことを「家賃」に関しても導入してみると面白いかもしれません。
つまり、現在入居中の人が退去をするとき、予め将来のいついつに退去をするということを半年前など早い段階で申し出てくれれば、1ヶ月分の半分の家賃をキャッシュバックする・・・というサービス方法です。
大家さんとしては、早い段階で退去通知を得られれば、それだけ早く次の入居者の募集活動を行なうことができます。
場合によっては、現在入居中のうちに次の入居者を見つけることもできます。
この時に大事なポイントは2つです。
ポイント1
現在入居中の人へのキャッシュバックは文字通り「キャッシュバック」の形をとることが大事で、間違っても「今月の家賃は回収しません」とか「家賃の2分の1だけを回収する」といったことはしないことです。
家賃はいつも通りに回収して、そのうえで改めて「現金(キャッシュ)を手渡す/振り込む」というやり方のほうが喜ばれます。
なぜなら、そのほうが「現金をもらった!」という喜び・満足感が大きくなるからです。
ポイント2
早い募集をかけて、もしも退去の半年前~1か月前までに次の入居者が見つかった場合は、その人にも「家賃1ヶ月分の半額キャッシュバックサービス」をすると良いかもしれません。
もちろん、あらかじめそのような告知をして募集活動を行なう(いついつまでに契約完了の方に限る・・・など)ことが大事です。
そうすれば、入居が途切れることなく継続し、家賃収入の断絶が生じにくくなります(リフォームのため若干の空き日数が出るのは仕方ありません)。
また、ちょっとした荒技としては、今の入居者が退去前に次の入居者を紹介してくれた(友人や後輩など)なら、同じくキャッシュバックサービスを行なうという手もあります。
もちろん、こうしたキャッシュバックサービスはその内容によって「家賃1ヶ月分」だったり、「家賃の半分」だったり、「引っ越し費用相当分」だったり、「一律○万円」だったり・・・と金額に幅をもたせることもできます。
ビジネスでは、他の業界では当たり前に行われていることを異業種/異業界に導入することで新たな発展を引き寄せることが往々にしてあるものです。
「早割」という概念は旅行チケット業界では当たり前ですが、まだ取り入れていない他の業界でも取り入れてみれば一種の「差別化戦略」につながると思います。
ちょっと手間暇がかかることもありますが、検討の余地はあるかもしれない・・・ですね。