「管理職経験者」を安易に「管理職」として採用してはいけない

組織マネジメントができるような「管理職採用」をするときに、安易に「部下を指導した経験がある」という応募者の履歴だけを見て安心して採用すると、後で大きな問題を生じさせる恐れがあります。

 

基本的に多くの会社では、社員はその会社組織の中で一人前になって、自他ともに実力を認められて一般職から管理職へと昇進していくのが望ましい形です。

 

そのステップアップの過程では、その会社ならではの文化・企業風土に馴染んだ中で、昇進の合格点を取り上位職へ上がっていけるわけですが、中途採用で入社させた社員には当然、その「文化・企業風土への馴染み」がまだありません。

 

他社では確かに管理職の経験があったかもしれませんが、それはあくまでも他社の文化・企業風土に馴染んだものです。

 

自社でも同じように馴染めるという保証はどこにもありません。

 

他社で優秀だと言われた社員が自社でも同じように優秀であるとは限らないわけです。

転職前の会社で優秀と評価されたとしても、転職した新しい就職先でも同じように優秀であるとは限らず、むしろその可能性はあまりない・・・と思ったほうが正解です。

 

私は現役時代にこのことを痛感しました。

 

リーダークラスの中途採用面接で、いつも歯がゆく感じていました。

うちでは使えないな・・・と。

 

それは上場企業だったがゆえのハードルの高さがあったのかもしれませんが、とても当社で管理職の器には(今の段階では)該当しない!・・・と思える応募者ばかりでした。

 

管理職(リーダー)候補で採用する場合には、まず自社の一般職のレベルシートなどで、その人が本当に優秀な社員であることを確認してからでないと、とても自社内でリーダーに登用してはいけません。

 

登用すると多くの悲劇が生まれます。

 

中途採用したら「自社の社員として優秀だという評価を与えられるかどうかを確認する」・・・ということが大事です。

 

これを経ずして、安易に「他社で管理職経験があるから」という単純な理由だけで管理職として採用するのは大ケガの元です。

 

会社組織では、実力のない人、実力以外の理由で出世した人ほど、こうした落とし穴にハマる人が多くいます(そういう人が採用面接に携わると落とし穴に嵌まります)。

 

それは偏に「自分にリーダーとしての実力・適性がないのに安易にリーダーに出世した人だから」であり、類は友を呼ぶの原理のように「力のない人を採用したがる」ものだから・・・だと思います。

 

真の経営者は、こうしたことにも十分留意しておくことが必要だと思います。

 

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澤井豊オフィス澤井 代表

投稿者プロフィール

1964年、富山県生まれ。大学卒業後、大手株式専門証券株式会社に入社。学習塾を運営する未上場会社に転職後、会社を東証2部上場および東証1部上場に導く。人事・財務・IR・総務の経営リーダーとしてM&A、会社分割、グループ経営移行を行い、社員研修においては延べ1万人以上に実施。ライフプランに沿って経済的自由を得た後、会社を50歳にて退職。

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