人が死んだ後に残るものは、その人が「集めたもの」ではなくて、その人が「与えたもの」だと言われます。
相続で引き継ぐのは金銭や不動産などの遺産ですが、そうした実質的なものではなく、故人が生前に世間にふりまいてきたこと/供給してきたこと・・・が世に残るという意味です。
それは「意識」だったり「手法」だったり「教育」だったり「発想法/思考法」だったりします。
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セミナービジネスで、「お客さんを集客できない。どうしたら受講生を集められるか?」・・・と考えている人はどんどん自分本位になりがちなので要注意です。
頭の中では、受講生の時間とお金をどのように「奪う」かばかりを考えるようになっていきます。
そのためにたくさんのテクニックを学んでも、見込み客たち/受講生たちはますます身構えてしまって「奪われたくない」となるだけで、紹介も得られません。
北風と太陽の話を思い出せばよくわかると思います。
ここで大事なのは、「奪う」のではなく「与える」ことであり、考えるべきは「どのように与えるか?」にあると思います。
「悩みを解決する知識とスキルを提供したい」といったように、悩みを解決する方法を「与える」ことを考えるほうが断然ベターです。
1.こんな悩みを持っていませんか?
2.実は私もこんな悩みがありました
3.この知識とスキルを使うと他の人にも効果がありました
などとそのスキル・方法に再現性があることを示し、相手にとっても有効であると訴えかけると良いと思います。
自分の時間とコンテンツを惜しげもなく「与え」て、「さらに与えていく」と良いと思います。
セミナービジネスとはそういうものだと思います。
受講生が良くなるように考え続けて、「与え続ける」ことがまずは大切だと思います。
受講生は、不思議と講師が「奪おう」としている人なのか、それとも「与えよう」としている人なのかを敏感に見分けるものです。
「与える人」になれば講師も不思議なことに徐々に「豊か」になっていきます。
そうした与え続けることができる人はやはり優秀な人(講師)です。
与えることができるもの/ことが、その人の「強み」であり、やがてはそれが「選ばれる人になる理由(わけ)」となります。
そういう意味では、セミナー後に得られるお金は相手を「豊か」にした対価だと言えそうです。
相手(受講生/お客さま)の悩みを解決して豊かにさせてあげると自分にも豊かなことが還ってくる・・・と解釈しておくと、自然とセミナーに向かう意識も良い方向に変わっていくと思います。