子育ての経験がある人なら誰でもわかることですが、「幼い子どもの成長はとても早く、親に懐(なつ)いて可愛い時期は短期間で終わる」ものです。
生まれた直後の赤ちゃん状態や、ハイハイをしていた頃や、つかまり立ちをしていた頃というのはわずか数年で終わりです。
アウアウと何をしゃべっているのかわからなく、ちょっと笑っただけで可愛かった時期というのもあっという間に過ぎていきます。
0歳~3歳くらいまでの無防備で無垢な時期が、「無防備なだけに一番親が守ってあげなければいけない時期」であり、逆に言うと一番可愛いくて愛くるしい時期でもあります。
7~8歳にもなればそろそろ生意気な口をきくようになり、いつまでも親に「おんぶに抱っこに肩車」ではなくなっています。
気をつけなければならないのは、「自分が子どもから必要とされていたい」という親の我がままを押し通して子供の成長/自我の確立を阻害してはいけない・・・ということです。
つまり、子どもを「依存体質にしてはいけない」ということで、逆に言えば「自立を促す」ことが(さみしいけど)大事なことです。
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会社でも上司と部下の関係では同じようなことが言えます。
部下は配属されたばかりの頃はまだ仕事の見極めができておらず、組織のルールや共通認識感も薄いため、上司に依存するケースが多々あります。
最初はそれで構わないと思いますし、上司は最初の頃は特に部下に「依存される」くらいがちょうど良いと思います。
でも、それがずっと続いていくと部下は「依存体質」が抜けなくなり、部下自身の成長が妨げられます。
上司は、部下の自立を促進してあげるマネジメントを執ることが大事です。
上司自身にとって何が良いか?ではなく、部下にとって何が良いか?を頭の隅に入れていつも「部下の自立」を考えてあげることが上司としての愛情だと思います。
今、この瞬間に指示をした内容・手順は、果たして部下の自立に役だっているものだろうか・・・・・・?
この問いかけを上司は自分の頭の中で反芻して、自問自答してみると良いと思います。